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「ふたば系ゆっくりいじめ 946 ゆっくりラブラブバンジー/コメントログ」 にんげんさんひどいよ…ゆっくりだっていきてるんだよ… -- 2010-07-13 18 41 45 ↓じゃあ、こんなところに来るなよ…… ネットには他にも楽しいところが沢山あるし、現実にもあるだろ こうやって俺みたいなすぐ反応する厨房をみて楽しむっつーならわかるけど あまり良い趣味じゃないぜ -- 2010-07-26 09 39 03 ↓釣果 -- 2010-07-26 18 09 37 うざいなあ -- 2010-08-07 00 36 18 ↓ゆっくりうんぬん言ってる場合じゃない小学生でリア重とか死ねばいいのに?マジ死んでください! 彼女いない歴がうん十年の俺に喧嘩を売っているんですねわかります。 -- 2010-08-21 17 34 06 ゆっきゃんちゃんの絵がw どっちが本当なのw 俺はロリコンだから後者を選ぶ! -- 2010-08-28 01 05 07 とっしくん俺と代わってくれ、マジで! -- 2010-08-28 01 17 45 俺は前者のゆっきゅんちゃんのがポイント高いわ。 -- 2010-08-28 10 31 56 小学生でバスト80台とかどう考えても只の胴付きじゃねえかww -- 2010-09-05 22 17 05 くっ、小学生でリア充なんて… とっくん代われ! 恐怖で焼き切れる所が面白かったなぁ お空飛んでるみたいとかじゃないのかw -- 2010-11-27 19 52 30 ↓5 本文を見る限りは顔は2枚目で体は1枚目が正しい気がするぜ -- 2010-12-12 17 50 34 ↓↓↓ 胴付=巨乳とか妄想膨らましすぎワロタwww そんな俺設定作っちゃうなんてどんだけHENTAIなんだよwww -- 2011-02-11 18 27 18 1枚目wwwwこええええええww てか、一瞬女かと思うほどだな、とっくんwww -- 2012-07-29 22 21 16 小学生がゆっくりいじめ..... -- 2012-09-15 22 50 06 皆…『叫んだのはとっしくん、じゃなくて身長148センチショートボブの黒髪、お目々ぱっちりの小学校でも評判の美少女にして、スレンダーなのに何故かバスト88(Gカップ)のゆっきゅんちゃんだ。』って最初に書いてあるではないか… -- 2012-11-17 17 23 27 とっしくんが羨ましすぎる -- 2013-12-22 03 08 44 こうゆうのも面白そうだ -- 2018-06-24 12 56 20
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「ふっふふんふんふんふーん♪」 夜。今日は俺の誕生日。豪勢な寿司を食べる、数少ない日だ。 「おっと醤油醤油~♪」 肝心の醤油を忘れていた俺は台所へと向かう。 その後何が起こるかも知らずに… ガシャン! 何かが聞こえた。猫か?俺の寿司が食われてしまう! そう思った俺は片手に醤油、もう片手にワサビを持って急ぐ。 だがそれは猫ではなかった。 「むーしゃ♪むーしゃ♪」 その丸い紅白饅頭。 「しわわせー♪」 俺に気づかずに犬食いを続ける一つの生首…。 そう、ゆっくりれいむだった。 ボトン! 「ゆ!?ゆゆ!?」 驚愕と落胆のあまり落とした醤油ビンの音に驚くゆっくり。 しかし俺の顔を見るとすぐに例の言葉を放つ。 「ゆっくりしていってね!!!」 汚い。叫ぶと同時に食べカスをばら撒く。 ウザイ。その目、姿、態度の全てが。 そして何よりも… 「俺の寿司が…」 皿の上にはカスしかない。俺の楽しみが…全部… そんな俺にこの紅白饅頭は 「ゆ?ゆっくりしていってね!!!」 俺は応じない。 「ゆゆぅ?ゆっくりしていってね!!!」 何も聞こえない。俺の頭はこいつにどう復讐するかでいっぱいだった。 好きな言葉は『三倍返し』。だがこいつにはそれは生ぬるい。 食い物の恨みは恐ろしいのだ。 「ゆぅ?おじさんゆっくりできないひと?」 ふと、あることを思いつく。そうだ、そうしよう。 思い立った俺は満面の笑みで答えた。 「そうだね。ゆっくりしようか。」 「うん!ゆっくりしようね!!!」 またカスが飛んだ。俺は怒りを抑えて聞く。 「どうしてこんな村はずれの家に入ったのかな?」 「ゆっくりとおいしそうなにおいがしたからだよ!」 「どこから来たのかな?」 「ゆっくりとやまをこえてきたよ!」 「疲れただろうな。コーラ飲むか?」 「こーら?それってゆっくりできる?」 よし、うまくいきそうだな。 「ああ、できるとも。じゃあ取ってくるから待っててね。」 「うん!ゆっくり待ってるね!!!」 数分後… 「さあ口を開けるんだ。」 「ゆあーん!」 ゆくっりの開けた大きな口にコーラを流し込む俺。 「んぐんぐ… ぷは!おいしいね!ゆっくりしゅわしゅわするね!」 どうやら俺のことを完全に信用しているようだ。 ただ便利な人間としか思ってないかもしれないが… 「ほら抹茶アイスだ。食べなよ。」 「ゆゆ!うっめ!これめっちゃうっめ!おじさんありがとう!ゆくっりさせてあげるね!!! ゆむ!こーらがもうないよ!はやくもってきてね!」 誰がおじさんだこの饅頭め。しかもコーラ二本飲みやがって… アイスとコーラ、せいぜい最後の味をゆっくり覚えるんだな。 そう考えながら俺は取りに行く。もちろん今回の主役たちをな! 部屋に戻るとゆっくりは寝ていた。なんてふてぶてしさだ。 早く始めないと起きたときに自分の家宣言されてしまうかもしれない。 そう考えた俺はゆっくりの口にガムテープを貼り、隠れて様子を見る。 「ゆむ!ゆむむむ!ゆっゆむむむむむーむ!!!」 だんだん感じる息苦しさにゆっくりが目を覚ます。 「むむむん!むむむむ!むむむむぅ!」 どうやら助けてほしいようだ。しかも犯人が俺とわかってないみたいだ。 安心しな。ちゃんと助けてやるからさ。 びりびりびりぃ! 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 今までで一番でかい声で叫ぶゆっくり。泣きながら周りを転げ回る。 普通の家なら近所からの苦情が来るだろう。だが川岸にポツンと建つこの家の近くには民家はない。 「ゆぎっ!ゆぎ!ゆぎぃぃ!」 「大丈夫かゆっくり?」 剥がしたテープをすばやく隠して言う。 「くち!れいむのくちがゆっくりできないよ!!」 だろうなぁ。すんごいうるさいよ。 「よし動くな。今ゆっくりと薬を塗ってやるからな。」 そう言って俺はゆっくりの口に塩水をつける。 「ゆ゛ひい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 またでかい声で騒ぐゆっくり。いい気味だ 今回は俺が抑えているために動けない。 「ゆっくりさせて!ゆっくりさせてよお!」 血走った目で俺に訴える。だが俺は冷静に返す。 「あのなぁ、俺はお前を助けたんだぞ?お礼くらい言ったらどうだ?」 「でもいたいよ!すごっくいたいよ!ぜんぜんたすかってないよ!!あやまってよ!!」 …本当にコイツは…。だが俺の復讐は終わってない。 「まぁ落ち着け。これでも食えよ。」 そう言って皿の上に載っている緑色のよく冷えた大きな塊を見せる。 「ゆゆ!まっちゃあいす!くれるの!」 もう痛みを忘れたらしい。単純なやつだ。俺はアイスなんて言ってないのになあ。 「ほら、口開けな。」 「ゆあーん!」 俺はそれを全部舌の上に乗せる。 「ゆ゛む゛!ゆ゛む゛…む゛…」 「ゆむぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 大泣きして激しく動き回るゆっくり。そりゃあそうだろうなあ。 俺が食わせたのはもちろんアイスじゃない。ワサビだ。それも超大量のな。 「み ゛ず!み゛ず!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!! お゛じざん゛み゛ず!み゛ず!み゛ずぼじ゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 すげえな。ゆっくりがこんなに早く動けるなんて。 「わかった。ゆっくり待ってな。ゆっくり持ってくるからさ。」 「ゆ゛っぐりじな゛い゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!! い゛ぞい゛でも゛っでぎでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 凄まじい形相のゆっくりを後に台所に向かおうとする。 しかしゆっくりは黒い液体の入ったビンを見つけていた。 「ごーら゛!!ぞごの゛ごーら゛の゛ま゛ぜでえ゛!!」 「コーラ?これか?これでいいのか?」 「い゛い゛の゛お゛!!ばやぐ!!ばやぐ!!」 単純なやつだ。俺はコーラなんて(ry 両足も使ってがっしりとアゴを押さえてビンを銜えさせ中身を全部流し込む! 「ゆぶう!!ゆぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶううううう!!!」 大量の黒い液体、醤油を流し込まれ苦しむゆっくり。 しかも押さえられているために吐き出すことができず飲むしかないのだ。 「ぜひ…ぜひ…どぼ…じで…ごん゛な゛ご…どずる゛…の゛…」 結局ビン一本分の醤油を飲ませられたゆっくりはまともに喋ることができない。 だが「薄皮がはがれただけ」、「変なものを食べすぎただけ」、「変なものを飲みすぎただけ」なので死ぬことはないだろう。 それにワサビと醤油はこいつが勝手にやっただけだろう。人のせいにするとはな。 流石はゆっくりだ。これは躾が必要だな。 そう考えた俺は震えながら隅へと後ずさりするゆっくりにゆっくりと近づいていった。 続く…のか…? 選択肢 投票 しあわせー! (14) それなりー (3) つぎにきたいするよ! (16) 名前 コメント すべてのコメントを見る 汚物がまだ生きたままだ。 これではいけない。 悪いことをしたものには報いを与えなければいけない。 -- (名無しさん) 2020-10-03 22 01 07
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ルールを知らない者は社会では生きていけません。 野生のれいむは人里へ訪れた。 冬が近づくにつれてゆっくりは食料と雪や寒さを凌ぐ為の穴を準備する。 しかしこのれいむは怠け過ぎていた為に食料は尽きてしまった。 今まで住んでいた木の穴は雪が積もってしまうととても狭い空間になる為冬を越すことは不可能。 気づけば他の群れはもう冬を越す準備を終えてしまっていた。 当然、遅れた為に食料も僅かしか集めることが出来なかった。 穴も今から掘るとなると冬が来てしまう。何より面倒くさい。 だかられいむは人里に行き、ゆっくりできる場所を探しに行った。 「ゆ!このおうちはとてもゆっくりできそうだよ!!」 れいむはとある二階建て住宅を見つけた。 人間でも広々とくつろげる様な家だ。ゆっくりならとてもゆっくりできるだろう。 しかし、その前に問題が発生した。 「ゆ?ゆゅぅ~~・・・ゆー!!」 むにゅむにゅ。ぽよーん。カーン。 れいむは必死にドアを押す。体当たりする。石を投げる。 当然、鍵が掛かっていて頑丈なドアがゆっくり程度の生物に壊されるはずもない。 れいむの息が上がるまで行った攻撃はドアの前に無残にも敗れてしまった。 「と”お”し”て”あ”け”て”く”れない”のお”お”お”お”お”お”!!!??」 とうとうれいむは動けなくなった。 「どおじで・・・どおじでぇえ・・・」 すると、れいむの周りが影に包まれた。 れいむは後ろを向くと、そこには自分よりも遥かに大きい物体が立っていた。 人間だった。 「何故そんなところで寝ているんだい?れいむ?」 「ゆ・・・ゆううううう!!」 待ちに待った存在。このデカブツならこのドアを開けてくれるだろう。 れいむは自分が強いと思っていた。デカブツ相手でも勝てる力を持っていると思っていた。 「おにーさん!れいむはこのおうちにはいりたいんだよ!!でもこのどあさんがいつまでもうごかないんだよ!!ゆっくりたいじしてね!!」 「・・・はぁ。」 お兄さんは呆気に取られたが、拒む理由も無いのでドアを開けた。 それを待っていたれいむはさっさと家の中に入り、お決まりのセリフをお兄さんにたたきつけた。 「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!!おにーさんはじゃまだからたべものをおいてさっさとゆっくりでていってね!!」 「・・・はぁ。」 お兄さんは出て行った。 「ぁ、じゃあ他に誰か入らないように鍵閉めとくからね?」 「にんげんにしてはきがきくね!!でもたべものをおいていかないばかなおにーさんはしんだほうがいいとおもうよ!!」 お兄さんはとても穏便な人だった。自分よりも格下の相手に何を言われても気にすることは無い。のほほんとした人である。 お兄さんはその家に鍵を掛けると、車に乗って出て行ってしまった。 「うるさいよ!ゆっくりできないからとっととしね!!」 車の音がうるさかったのだろう。もういない相手に罵言を吐く。 れいむは数時間そこでゆっくりしていたが、徐々に空腹感が体内を襲う。 「ゆぅ~・・・おなかがへったよ!!ゆっくりたべものをさがすね!!!」 れいむは家を探索し始めた。 「たへ”もの”はぁあああぁぁああぁぁぁあ!!!???どこおおおおおおおぉぉぉお!!!???」 数時間かけて食料を探すが、一向に見つからない。 それどころか、周りには何も無い。皿も棚も机も花瓶も何も無い。 やがてれいむは倒れこみ、睡魔に襲われた。仕方ない。今は午後の8時。よい子も悪い子も馬鹿なゆっくりも寝る時間である。 「ゅ・・・ぉなかへったよぅ・・・すやすや・・・」 結局、今日れいむは何も口に出来なかった。 「ゆ?」 目が覚めると日光が窓から照らし出される。昼のようだ。 まぶしい光が当たったことで、一瞬で目が覚めたようだ。 「ゆ!おなかがすいたよ!!ゆっくりたべものをさがすね!!」 これが4日に渡りループした。 5日目。ゆっくりではこのくらいが限界だった。 「ぉ・・・なかすいた・・・」 れいむは眠ることさえ困難な状態になっていた。 腹の虫が睡魔に勝ってしまったのだ。 「おそとにでな・・・きゃ・・・」 ぺちぺちと、腹を引きずってドアの前に立つ。 体当たりをする体力も無く、ドアに寄りかかることで精一杯だった。 「どあ・・・さんごめ・・ん、あやまるがらあいでえぇ・・・」 ドアが「どうぞ」とでも言って開いてくれる程この世は夢で溢れていない。 現実は厳しいものである。 やがて諦めたれいむは窓を割って出ようと考えた。 しかし、それも不可能。 この家には何も無いのである。 ゴミもほこりも一切無い。綺麗ではあるが寂しい家だ。 れいむはもう限界だった。 れいむの中は空腹感も消え、残るは睡魔だけとなった。 「もっど・・・ゆっくりがんばればよかっだ・・・すゃすゃ・・・」 れいむは静かに息絶えた。 家のドアに、一枚の張り紙があった。 『売家』 数日後 人溢れる街のマンションの呼び鈴が鳴る。 「はーい♪」 そこにはとても嬉しそうにドアを開けるお兄さんの姿があった。 お兄さんは懸賞に応募していた。 もう諦めかけていたが、呼び鈴が鳴ったことで再び希望が白く塗り返された。 「ありがとうございますぅ~♪ご苦労様でしたぁ♪ふふ♪」 「・・・えーと、すいません。そこまで喜ぶことではないと思います・・・むしろ逆というか」 「・・・え?」 配達員が紙きれを手渡す。 そこには黒ずんだゆっくりの姿を写した写真と請求書。 「あなたが売家とした家の中にゆっくりがいまして・・・ハエが集っていて駆除に苦労したそうです。よって請求書・・・」 お兄さんはプッツンした。 懸賞のショックと希望を打ち砕かれた絶望と無駄な出費。 お兄さんの髪の毛は逆立っていた。お兄さんの目は際立っていた。 「あの・・?」 「すいません、用事を思い出したんで」 お兄さんは家を出た。 目的地は不動産屋。 都会じゃゆっくりは出ない。ゆっくりは森の中。 田舎だ。田舎に戻ろう。 あの家はもう一度自分で買おう。大丈夫、金ならある。 「このゆっくり野郎・・・ヒャッハァ!!皆殺しだぁ!!」 穏便お兄さんが虐待お兄さんに変わった珍しい出来事でしたとさ。 完 ______________________________________________ あとがき ゆっくりを無垢なお兄さんに閉じ込めさせた。 生意気れいむほど性欲をそそる生き物がいるのかと問いたいほど可愛い。 可愛くてもう駄目だ、れいむに尺八してもらいた。 そんな思いを抑えつつ放置プレイを選択。いい仕事できたかなあ。 代表作(?) ゆっくり大福 ゆっくり取引2~(3は執筆中) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/480.html
やぁ俺はフランク、ジャーナリストってことはもう知ってるよな。 さて、俺は妙な街に取材に来てしまった。 なんというか、生首饅頭がうごめく街? ほらそこ笑うなって、たしかにポップコーン食べながら見るような感じだけどさ。 キラートマトとか兎男とかあるんだからよ、ちょっとはびびろうぜ? まぁ、ともかく俺はガンショップを出たんだ、すると無線が入ってモニターに何か映ったとかいって引き戻された。 んで確認のために行ったんだが……。 まぁそれは面倒なので後で説明するけどそのあと博士みたいな人を捕まえて怪我してるからってんで薬をとってこようとモール内のスーパーに入ったのさ、そしたら…… 俺はライフルを持ってスーパーの中に入った。 内部はクーラーが聞いていてひんやりとしている。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~♪」 食料品の所にゆっくりたちが集まっている。 やつらも人間と同じ物を食うのだろうか。 近寄ってみると袋入りされた菓子だけが食われており、肉や魚などのナマモノには手は付けられていなかった。 (ふぅ、一応食料はあるみたいだな) 俺は安心しているとどこからかべちゃり、という奇妙な音を耳にする。 あたりをきょろきょろ見回していると、生肉が並んでいるところであのれみりゃを見つけた。 「うー♪ おにくいりゃない! ぽいするの♪」 見れば、生肉の入ったトレイを開けて中身を取り出し地面に捨てている。 慌てて俺は走り出しライフルを構える。 「うー?」 音に気づいたのか俺の方向を見た瞬間、俺は引き金を引いた。 渇いた銃声がモール内に響く。 「あ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」 ちょうど良い具合に肉を持っていた手が吹き飛び、地面に自分の体の肉をばら撒く。 その音に気づき、ゆっくり達が一斉に俺を見た。 「ゆ! あのおじさんはゆっくりできないよ!」 「ゆっくりしね!」 ゆっくり達が群がってくる。 「う゛ー♪ ぶぁーが! ゆっぐりだぢな゛ら゛お゛ばえなんがやっづげじゃうんだどぉー♪」 俺はれみりゃを見て愕然とした。 こいつ、再生するのか。 ちぎれた腕はそのままに、新しい腕がれみりゃの腕に付いている。 「くそっ」 銃を構えた瞬間、三匹同時タックルをくらい、俺はこけた。 銃も取り落としてしまう。 周りに武器がないかと手探りで探していたら、長い棒のようなもの触った感覚があった。 引っ張ってみてみると、それは。 「フランスパン!?」 焼き立てではなくカチカチに固まっているフランスパンだった。 たしかに固いがゆっくり達に効果はあるのだろうか。 「せいっ」 再びタックルしようとしてきたゆっくり達をフランスパンでなぎ払う。 「ぶぇっ!」 「ゆ゛」 吹っ飛ばされたゆっくりは地面に叩きつけられ破裂して死んだ。 なるほど、パンでも威力はあるようだ。 「せぇやっ!」 思い切り叩きつけたりなぎ払ったり。 ゆっくり達はなす術もなくつぶされて行く。 残ったのは金髪のゆっくりと黒髪のゆっくりだった。 「ごべんだざい゛! れ゛い゛む゛がお゛ぞお゛う゛っでい゛っだん゛でず!」 「ゆっ!?」 金髪ゆっくりが何か言うと、黒髪ゆっくりが驚いたような顔をした。 「わるいれいむはしんでね!」 「ゆっ、れいむわるいことしてないよ! さいしょにいったのまりさだよ!」 れいむ? なるほど、黒髪の方はれいむというのか。 んで、この金髪のほうはまりさまりさって呼ばれてるからゆっくりまりさ。 とりあえず奇妙な二匹を写真に収めた。(エクセレン!) 「おじさん! ゆっくりれいむをいじめていいからまりさは見逃してね!」 「びどい゛よ゛ま゛り゛ざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! どうじでごんだごどずるどお゛!?」 れいむが泣き叫んでいる。 うるさいので黙らせようと俺はれいむに手を伸ばした。 ちらりとまりさのほうをみると、唇を吊り上げて人を馬鹿にしたような顔をした。 ちょっとむかついたのと、こいつを食べた事が無かったので俺はれいむからまりさを掴む。 「ゆっ!? ちがうよおじさん! いじめていいのはれいむだよ!」 なんか言ってるがわからん。 とりあえず口の中に手を突っ込んでみる。 「おごあがががあががががががが!」 やわらかい感覚が腕に絡み付いていてちょっと気持ち悪い。 中身を引っ張ってみると、中から黒いどろっとしたものが出てきた。 確かこれを舐めると甘かったんだよな。 手に持っていたフランスパンにそれを塗って食べてみる。 「yeah!」 結構イケル、売ったら繁盛するかも。 うまかったのでついまりさを落としてしまった。 「ゆべっ」 「あ、しまった」 慌てて拾おうとしたとき。 カラカラカラカラカラ……。 なんの音だ? カラカラカラカラカラ……。 ショッピングカート? 「いらっしゃいませー!!」 「うおわっ!」 耳元で叫ばれ、俺はしりもちをつく。 立ち上がって相手を見る、それはこの店のロゴが入ったエプロンをつけた小太りの男だった。 「あの……あなたは?」 「俺はここの店長だ! そしてここは……!」 男がショッピングカートに手をかける。 一瞬だけ確認できたが、カートの先端にナイフとフォーク、そしてバーナーが備えられていた。 「ここは俺の店だぁー!!」 俺は命の危険を感じて逃げた。 あ、しまった。 ゆっくりまりさの事忘れてた。 「ゆ゛ぎあぢぃぎぃだぐえっ!」 言葉にもなってない悲鳴が聞こえた。 恐らくカートに踏み潰されたのだろう。 俺は銃を取りに戻り、カートをターンさせて突っ込む男に向けて放った。 肩と胸に命中したが、ひるむ様子も無く突っ込む。 「ゆ゛っぐり゛ぃ゛!」 「ぢんぼおおおおおおおおおっ!」 巻き添えになりフォークに突き刺さっていたり、バーナーで焼かれ黒焦げになるゆっくり。 「うー♪ うー♪」 後ろでれみりゃが踊っていた。 俺はとっさにそいつを抱きかかえる。 「うー、だっこー♪」 れみりゃは何を勘違いしているのか腕の中ではしゃぎだす。 俺はそのままカートに突っ込んだ。 「い゛だい゛よお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!ざぐやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 いくら凶器をつけたカートでも刺さらなければ意味がない。 俺はれみりゃをクッションにしてわざと突き刺したのだ。 「うおっ」 一瞬慌てた様子の男に向かって俺はライフルを放つ。 ちょうど心臓辺りを貫いた。 カートから離れると、肉汁まみれのゆっくりゃがカートの凶器に顔面から刺さったまま痙攣していた。 「ごべんだざい! ぼうじまぜんのでゆるじで!」 相変わらず意味不明だ。 俺はそいつを放り投げて頭を打ちぬいた。 「ぎぇ゛っ!」 あっけない悲鳴と共に、れみりゃは死んだ。 そんなことより、と俺は男に近づく。 男は必死にレジへ向かった。 男は店長だったらしい、最後まで客の心配をしていた。 そして…… 「6番レジへどうぞ!」 と言い残し、息絶えた。 ■■■ とりあえず薬を渡し、生存者を探してモールに向かう。 今度は玩具屋が立ち並ぶところだった。 「武器でも集めるか……」 さすがに、ライフルだけでは先程のように落としかねないので違う武器を探す。 その途中、本屋を見かけたので入ってみた。 漁るのは動物図鑑などだ。 「ない、ない……ない、か」 見当たらない。 やはり新種か。 荒らしていると、『Japanese Conversation』と書かれた本を見つける。 翻訳本らしいので、やつらの言葉がわかるかもしれない。 その時、ばさっと本が落ちた。 何かいるのかと、とっさに銃を構える。 「むきゅー」 どこからか変な声がする。 落ちた本を恐る恐るめくってみる。 すると、そこには紫色をしたゆっくり達より一回り小さいタイプのがいた。 俺はさっき拾った翻訳本をめくって、試してみる。 「アナタノ、ナマエハ、ナンデスカ?」 片言なのはしょうがないが、この際笑われてもいいのでこいつらのことを少しでも知りたかった。 「わたしはゆっくりぱちゅりーよ よろしくね」 何を言ってるのか分からないので翻訳本を見せる。 手が無いので舌と体をつかって一生懸命ページをめくる。 「『I am P.A.C.H.U.R.Y』……パチュリー?」 俺が尋ねるとこくこくと頷いた。 どうやらこのぱちゅりーとやらは知能が幼児より少し上らしい。 先程見たれいむやまりさ、れみりゃなどは子供レベルだったが、ぱちゅりーの場合は一味違う感じがした。 たのしくなったので、俺はもっと聞いてみる。 「アナタ、ドコカラ、キタンデスカ? ……I don t know。知らないか……」 ちょっとがっかりする。 じゃあ最後に、と俺は本を開く。 「ユックリシテイッテネ、ッテ?」 それにはピンと来たのか急いでぱちゅりーが本を開く。 そして必死にそこを舌で示していた。 「take it easy? ゆっくりしていってね?」 なるほど、あいつらはずっとゆっくりしていけと言ったのか。 何の為だかは知らないけど。 「モウイクネ? バイバイ」 片言で言うと、ぱちゅりーは相槌を打った。 あの程度の思考なら、まだ手に負えるかもしれない。 それに何かと役に立つ。 上を見ると、ジェットコースターが動いていた。 ……ん?動いている? 俺は二階に上がる。 するとそこには一人のピエロがいた。 「ウヒヒヒヒヒ! ようこそ!」 ピエロが笑みを浮かべた。 ちょっと怖い。 「おい、どうしてコースターは動いたままなんだ?」 「見てよ! 子供達がゆっくりたちに殺されちゃったんだ!」 話がかみ合わないが、相手に合わせる。 「殺された?」 「皆で遊んでただけなのに、いきなりやってきて子供を集団で踏み潰しちゃったんだよ……」 コースターを見ると、切り刻まれたゆっくりが恐怖の表情で乗っていた。 俺がコースターの方へ向かうと、ピエロが笑いながらやってくる。 「コースターを止めちゃダメだよ! ゆっくりたちが来ちゃうからね!」 するとピエロがチェーンソーでジャグリングを始めた。 それを見ていたゆっくりたちが興味を示して集まってくる。 「ウヒヒヒイヒヒヒヒヒ!!」 結局戦うのか……。 「ウヒィ!」 ピエロが小型チェーンソーを二刀流で振り回す。 振り回すたびにゆっくり達が切り刻まれた。 「な゛ん゛でごん゛びゅぇ゛!」 「が……ぺ、ぺぺぺっ」 俺はライフルで応戦しようとする。 が、ガチンいって弾は発射されない。 「弾切れ!?」 「うひょひょひょ!」 目の前にピエロが現れ、チェーンソーを振り上げる。 俺はとっさにゆっくりまりさを捕まえて盾にした。 「ゆっぐぢい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!! い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」 目と口の真ん中を真っ二つにされる。 だが、チェーンソーのリーチを侮っていたため、俺も手のひらを切ってしまった。 応戦する手立てがないので俺は逃げた。 その時、骨董品店が目に付く。 その中に中世の斧やら侍のつかう日本刀が置かれていた。 中に入って斧を取り出し、再びピエロのところへ戻る。 「おりゃああっ!」 重いため、大ぶりになる。 ピエロはさっと避けた。 だが、その後ろにいたゆっくりれいむは逃げられなかった。 「い゛ぎぇ! が、ばっ……!」 目玉を飛び出し、口を大きく開けて絶望の表情を浮かべるゆっくり。 俺はそれを気にすることなく引き抜く。 「ひょあー!」 飛び掛ってきたピエロに対し、俺はゼンガーよろしく横ぶりで叫ぶ。 「チェエエエエエエエストオオオオオオオオオオオッ!!」 ピエロのわき腹をえぐり、ピエロは地面に落ちた。 しかもその先にはチェーンソー。 「い゛ぎぇへへへへへ!」 最後まで笑いながら、ピエロは死んだ。 俺はとりあえずコースターを止める。 すると、席に乗っていたゆっくりれいむが跳ねて俺のところにやってきた。 「おじさんどうしてはやくたすけてくれないの! ゆっくりしね!」 そう言ってタックルしてくる。 意味はわからなかったが、タックルで敵意があることがわかった。 せっかく助けたのになんてやつだ。 俺はゆっくりを持ってピエロの服を破って紐を作り、縛ってコースターの線路に置く。 「ゆ!? おじさんこれじゃゆっくりできないよ!?」 構わず俺はコースターのスイッチを押した。 ごとんごとんと音を立ててゆっくり加速を始めるコースター 。 「ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛! ばやぐだづげでね゛!」 しかし、俺がコースターを止める暇も無くゆっくりれいむは轢かれた。 「ゆ゛っぐげおげげげえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛」 さらに車輪に引っかかったのか、ゆっくりれいむの体を引きちぎりながらコースターは進んで行く。 液体が俺の肌に飛び散ったので舐めて軽い栄養補給も欠かさない。 「おーい、助けてくれぇ」 コースターにも人がいたらしく、俺はコースターを止めた。 生存者は引きちぎれたゆっくりれいむを踏み潰して俺のところへ来た。 そうじゃないと上がれなかったんだもの。 「ありがとう」 「いや、とりあえず警護室へ……」 ■■■ 生存者を助けた後、俺は日用品店へ向かう。 スポーツ用品から家庭品までそろっているところだ。 しかし、入ってみるとそこは酷いありさまだった。 天上にはゆっくりたちの死骸が吊るされており、皆恐怖の表情を浮かべていた。 「貴様! 階級と所属を名乗れ!」 後ろから何かを突きつけられる。 俺はジャーナリストなので階級も糞もない。 「答えられなければベトコンだぁ!」 危険を察知して俺は避ける。 何度もこう避けられるとは俺も運がいい。 見れば、老人が赤いスカーフをつけてハチェット(鉈、マチェット)を持っている。 (戦争体験者か) 俺はまず走ってくる老人をかいくぐり、上に吊るされたゆっくりの死骸を撮る。(エクセレン!) 写真を撮り闘いに戻ろうとしたとき、老人の姿は無かった。 「どこへいったんだ……?」 迂闊に歩けば危険なので、壁際にあとすざる。 その時、背後から鉄がきしむ音がした。 「はっ!」 気づいたときには遅く、俺の足に激痛がはしる。 どうやら男は下から襲ってくるらしい。 ならば……と俺は店をでてゆっくりたちに声をかける。 「ユックリシテイッテネ」 片言で言うと、それでも反応してくれた。 「ゆっくりしていってね!」 そして俺は手招きをしてゆっくりを呼び寄せる。 だが、日用品店の天上にいるゆっくりを見てびびってしまった。 「おじさんとはゆっくりできないよ!」 「トモダチ、ユックリ、ツカマッタ、オレハ、ナカマダ」 正直日本語ってきつい。 日本語がぺらぺら喋れる奴等がうらやましい。 ゆっくりは自分達の仲間が捕まっている事を知り、聞き入る。 どうやら罠にはまってくれたみたいだ。 「ワルイヒトヲ、タオスニハ、アソコノウエデ、jumpシテ」 ジャンプの部分だけアメリカなまりになってしまったがしょうがない。 それでもゆっくりたちはうなづき、鉄の扉の上でジャンプした。 「わるいひとをやっつけるよ!」 「やっつけるよ!」 がんがんと老人が通っていた扉を叩く。 これで老人は俺がどこにいるか分からないだろう。 扉が開く。 「ゆぶぢゃ!」 扉の上にいたゆっくりがつぶされる。 俺はその瞬間をつかい、老人を引き抜いた。 「おらっ、おらっ、オラァッ!」 パンチを三発食らわせると、老人は倒れてしまった。 気絶しているみたいなのでそっとしておく。 「ゆっくりしね! ゆっくりしね!」 その老人に向かってゆっくりが体当たりをしていた。 俺は近くにあった芝刈り機をつかう。 そしてそのままゆっくりを轢いた。 「ぎゃぎゅぎゅぎゅぎゅゆ゛っぐり゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」 芝刈り機が通り抜けると、綺麗にゆっくりが四等分される。 だが、これではあまりおもしろくない。 俺はなにかないか探してみた。 そして……俺は面白いものを見つけた。 「うっうー♪ うぁうぁ♪」 ひょこひょこと呑気に踊っているれみりゃ。 俺はそこに秘密兵器で突っ込む。 ギュルルルルルル! 機械音にれみりゃは驚いてこっちをみた。 が、すぐにドリルの餌食になる。 「う゛ぐぇぎゅがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 ドリルはれみりゃの顔をちょうどいい具合に突き刺さる。 れみりゃは頭をぶち抜かれ即死して動かなくなったが、ドリルは動き続けているためぐるぐるとれみりゃの死体がまわる。 それをもったまま俺はゆっくりたちに突っ込む。 「うわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! ごわい゛よお゛お゛お゛お゛お゛お゛」 ゆっくり達は悲鳴を上げる。 だが俺はつっこむ。 れみりゃの死体の足に弾かれ、饅頭共は壁にぶつかり破裂する。 「どおじでごんだごどずべっ!」 「わ゛がら゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」 どいつもこいつも皆吹っ飛んで破裂する。 俺は愉快でしょうがなかった。 しかし自然とおなかが減ってくる。 俺はフードショップへ行くことにした。 そして、そこでゆっくりを一匹捕まえる。 「ゆ? おじさんなにするの?」 間抜けな顔で俺を見ている。 そいつをミキサーへ入れた。 通常サイズより一回り小さかったからか意外とすんなり入った。 「おじさん! ここせまいよ! ゆっくりはやくだしてね!」 そして俺はその中にオレンジジュースを加える。 「ゆ! あまあま!」 さっきまで文句を垂れていたのにオレンジジュースを入れると上機嫌になるのか。 俺は蓋を閉めてミキサーのスイッチを入れる。 「い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!! ごごがら゛だじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」 ぐるぐる回転しながらも悲鳴が聞こえる。 1分くらいすると、何も聞こえなくなった。 そしてミキサーの中身をコップに移して飲んでみる。 「oh...♪」 なんともいえぬ味に俺は声を漏らす。 ゆっくりがオレンジを吸収したのか、オレンジの味はしなかったが、かわりに食べたときとはまたちがうほんのりとした甘さが舌に広がる。 「やっぱりこいつらうまいな」 俺がゆっくりジュースを飲み干し、店を出たときだった。 「ゆっかりしていってね!」 また、新種か 俺はこいつをカメラに収めた(ファーンタスティック!) あとがき ミキサーの話もでてたので。 次回はゆっかりんとまだ出てきてないのが来ます。 ストーリーをなぞりたいですがover timeまでやっちゃうとえらい面倒なので途中で切り上げることもありえます。 爆発エンドとかな。 エロも書いてるから両立きかねーよ、エロ書いてるのに虐待になりそうだぜ 過去に 霊夢の怒らせ方 ゆっくりデッドライジング を書いております ゆっくりデッドライジング3へ
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GSPOー幻想郷総合警邏機関。 それは博霊の巫女の鶴の一声によって作られた 幻想郷の小さな事件や異変を解決する警察みたいな組織である! 「こいつは酷いな。」 俺は現場を見て思わず呟く。 目の前に広がるのはとある村に走る黒い煙をあげる溝。 溝の近くには木っ端微塵となった家や倉の破片が飛び散っている。 昨日それは起こったという。 ドスまりさ率いるゆっくりの群が村に現れた。 これだけならどこの村にもよくある話である。 だが、そのドスは取り巻きの命令で力を誇示するためのドスパークを なんと村に向けて放ったのだという。 幸い怪我人は出なかったものの家を破壊され住む場所を失った村人が沢山いた。 ゆっくりの要求は人間がゆっくりに服従すること。 いきなり村を破壊され怒りに燃える村人だったが、 さらなる追撃をおそれ一端ゆっくりに従うことになった。 で、GSPOに通報があり ゆっくり課(ゆっくりに関する事件を担当する部署)の 唯一の隊員である俺がここに来たってわけだ。 まずは偵察である。 このまま攻め込んでもいいのだが、下調べも無しに突っ込んだあげく ドスパークに吹き飛ばされて殉職というのはゴメンだ。 なにせこっちは一人なのだ。 何故一人なのかというと、ゆっくり課は立場上ゆっくりを始末しなければならないので ゆっくり好きな連中は皆他の課を選んだ。 俺は善良なゆっくりとゲスは分けて考えているので平気であるが。 結果GSPOには四つ課があるもののゆっくり課以外はどれも担当隊員は十人以上いるがゆっくり課は俺一人という 理不尽な振り分けになった。 小さい頃「二人組作って」でハブられた時とにた気分である。 群がいるらしい山を登っていると目の前にゆっくりが立ちはだかった。まりさとれいむ、あと子供が三匹か。 「ゆっゆっゆ。おじさんここをとおりたければたべものをおいていってね!」 「「「おいちぇいっちぇね!」」」 たまにいるんだよなこういう奴。 通行税という言葉を用いるときもあるが野盗じゃねえんだから。 こういうのは適当に相づち打って無視するに限る。 「ごめんな、なにも持っていないんだ。」 そういって立ち去ろうと後ろを向く。 これから群を探さなければならないので今ここで体力を消耗するわけにはいかない。すると 「げらげらげら!こしぬけのおじさんがまりささまにおそれをなしてにげていくぜ!」 作戦変更、俺はおじさんと呼ばれるのと腰抜けと呼ばれるのが嫌いなんだ。 俺は腰のホルスターから素早く銃を抜き、 まりさの隣にある岩に向けて打つ。 ズキュンという音とともにまりさの頬をかすめた弾丸は ガキュンという大きな音を上げ岩の破片を飛び散らせた。 そしてすぐに銃口をまりさに向ける。 岩を撃った音でまりさは腰を抜かしたのか動かずに プルプル震えて砂糖水の汗をだらだら垂れ流している。 「よーし動くなよ。動いたらこいつの命はないぞ。」 逃げようとしていたれいむと子供たちは動きを止めた。 「いい子だ、ピクリとも動くんじゃないぞ。 何をもって動いたとするかは俺が決める。 極度の緊張状態になったら意志に反してまぶたが動くらしいがそれでもブチ殺す。」 餡子脳でもこの銃を食らえば今砕かれた岩より酷いことになるとわかっているのか俺の発言を聞き皆ピタリと動きを止めた。 「大丈夫だ。こいつを食らえば一瞬で体が吹き飛ぶからな。 痛みを感じる暇もないだろう。」 恐怖のあまり水を吸ったスポンジを握りつぶしたときのように砂糖水の汗を噴出するまりさ。 これ以上やって干からびて死なれても困るので話を切り出す。 「発言だけは許してやろう。言え、ドスがいる群がこの山にあるはずだ。それはどこにある? しらばっくれても無駄だ、お前が駄目なら始末してそこのれいむに聞くだけだからな。」 「ど、どぼじでごんなごどを…?」 「俺をおじさん呼ばわりし、腰抜けとバカにしたことは万死に値する。」 「そ、そんなことで?」 「皆そういって永遠にゆっくりしていったよ。」 「ひいいいいいぃぃぃぃ!!! ど、どすならここからたいようさんのほうこうにいったところにいるよ!」 「本当だな?嘘だったらここに戻ってきて鉛玉をを打ち込んでやるからな。」 「ほ、ほんとうですぅぅぅぅ!うそじゃありませぇぇぇん!」 それさえ聞けば用はない。 まりさを軽く蹴りとばすと某童話のオニギリのように坂をころころと転がっていった。 俺が離れた後れいむが「まりさぁぁぁ!」と叫んで転げていったが気にしない。 脅したまりさの言うとおり、群はあった。 成体サイズのゆっくりが広場らしき場所でじゃれあっている。 これで群の場所はわかった。 行動を起こすのは夜寝静まった頃だ。 まだ日も高いので一端村に戻ることにした。 「あら、ジャックじゃない。」 村に戻ってきた俺に綺麗な顔立ちの女性が声をかけた。 ジャックとは俺のコードネームだ。本名は別にある。 「レフィ、どうしてここに?」 「一つ担当事件が終わったから戻るところ。」 「そうか。」 こいつは妖怪が起こす事件を解決する妖怪課の隊員であるレフィ。ついでにいうと彼女は妖怪である。 もちろんこの名前もコードネームである。 妖怪が起こすといっても巫女が片づけるような大それた事じゃなく 下級の妖怪同士の喧嘩や人間への暴力なんかがそうらしい。 同期なのだが解決した事件数の数で俺よりも地位は上だ。 正直妖怪課は事件数の割に隊員が多いので少しはこっちに人員を割いてくれと言いたいが、 妖怪課の面々は揃いも揃ってゆっくりを愛でる連中ばかりなので人員提供は望めない。 無論このレフィも例外ではない。 「こっちは今夜ドスの群に潜入ってのに羨ましいぜ。」 「群を?じゃああんまりむやみにゆっくりを殺さないでね。 ゆっくりだって生きているんだから。」 「へーへー。」 「じゃ、もういくわね。今日は事件が溜まってるのよ。」 去っていくレフィ。どうせ溜まってたとしても十人体制で片づければすぐ終わるだろう。 まったく。捜査中にアイツに会うのは嫌なんだよな。 悪いゆっくり相手に手加減するのは悪人に手加減するも同然。 GSPO隊員としてそれはどうなのかと毎回思う。 村で飯を食った後、夜まですることがないので レフィに会ってムカついてる気分を紛らわすため 少し散歩することにした。 すると道ばたで野良のれいむが変な声を上げていた。 「ゆーゆーゆー♪」 「れいむのおうたじょうずでしょ!おかねをちょうd…」 バババズキューン! 「ゆぎゃああああ!!!」 かっとなってやった。反省はしていない。するもんか。 むしろ鉛玉で払ったと言うべきか。 「もっど…ゆっぐりぃ…。」 砕け散ったれいむが絶命したようだが気分がすっきりしたしいいか。 夜になった。 群にたどり着いた俺はまずドスの巣と思われる大きな洞窟を目指した。 「…っ!」 ドスが寝らずに洞窟の前でジッと立っているのを見て慌てて身を隠す。 寝ずの番か?もしかして来ることを悟られたか。 だが、ドスは見張っているというよりもぶつぶつ独り言を言っている様だった。 GSPO隊員に配給される集音マイクを向けて言葉を拾ってみる。 「ゆう、やっぱりだめだよ。にんげんさんにはかてないよ。 きっとあしたになったらたくさんのにんげんさんがむれにふくしゅうしにくるんだよ。 そしたらおかあさんまたまりさにこうげきさせるよ。 いけないのはまりさたちなのに…。」 このドス、どうやら母ゆっくりに逆らえない性分らしく、 村にドスパを撃ったのは母ゆっくりの命令だかららしい。 しかも従えたはずの人間の復讐を恐れていたり自分たちが悪いということを自覚している限り 賢く分別のあるゆっくりらしい。 これはうまくやれば味方にできそうだ。 「ゆっくりしていってね。」 「ゆ?ゆっくりしていってね…に、にんげんさん!?」 「まて落ち着け、俺はお前の敵じゃない。」 「ゆ?」 まずは接触を試みる。 急に出ていって大声上げられて他のゆっくりを起こされるのは避けるため、まずは(今は)敵じゃないことを教える。 「今お前のつぶやきを聞いてな。何か助けになれるなら協力するんだが。」 「ほんとう?」 「ああ。何でも話してくれ。」 「ゆう…。」 ドスまりさは語りだした。 このドスの親であるれいむは厳しい親であった。 言いつけを破ればもの凄い剣幕で叱り飛ばし、 飯を抜く、体当たりを食らわせるなど厳しい罰を与えていたという。 その教育のせいでまりさはれいむの子というよりかは 傀儡のような状態だった。 そして、まりさがドスになるとれいむはまりさを使い 群を形成し、暴虐の限りを尽くしたという。 それでもまりさはトラウマのせいでれいむに反論することができず今も操り人形なのだという。 で、皆が寝静まる夜だけは自由なので毎晩外に出て一人でゆっくりしていたそうな。 俺はゆっくりの世界でも傀儡政治があるんだなあと感心しつつこいつに同情していた。 全然ゆっくりらしい生活ができないままドスになり その後もゆっくりできない日々を送っていたというから。 よく思い出してみれば村に侵攻したときにドスが話したということは聞いていない。 おそらくその母れいむが要求を出したのだろう。 俺はこのドスを救うことに決めた。 俺はふてぶてしく人間を見下しているゆっくりは嫌いだが こういう素直な性格のは好きなんだ。 それにこのドス、人間の言うことにに従順に働いてくれそうだ。 俺の相棒にするのも悪くない。 「まりさ、お前は自由になりたいんだな?」 「ゆぅ…。そうだけど、おかあさんが…。」 「大丈夫だ。俺が何とかしてやる。」 「ほんとう?」 「ただ、お前はこの群をどうしたいんだ?」 「まりさはこのむれはきらいだよ。みんな、まりさにすきかっていうだけで、 まりさをドスとしてもゆっくりとしてもみてくれないよ。 でていきだいけど、おかあさんがこわいし、 まりさにまたゆっくりできないゆっくりがあつまるかもしれない。 それに、ひどいことしちゃったにんげんさんにもあやまりたいし…。」 「わかった。じゃあこうしよう…」 俺はドスに思いついた作戦を説明した。 ドスは頷き、了承した。 夜が明けたら作戦実行だ。 「なんでうごけないのおおおおおおおお!!!!?」 「はなせえええええはなすんだぜえええええ!!」 「こんなのとかいはじゃないわあああああ!!!」 「どすううううううたすけてええええええ!!!」 「はなぜえええええにんげんめえええええ!!!」 群のあった場所に並ぶ木につり下げられたゆっくりたち。 例えるならパン食い競争のパンのような状態だ。 そしてゆっくりの前に立つのは村の男たちだ。 ドスと作戦を決めた後、俺は村の人たちを呼び、 寝ているゆっくりを捕獲、そして前述の状態にさせた。 本当は十字架処刑っぽいことしたかったが手間がかかるのでやめた。 「これは先日のゆっくりによる襲撃の復讐である!」 村長が高らかに宣言する。 「どれいのぐぜにいいいいいい!!!」 「はなぜええええええ!!!」 騒ぐゆっくりたち。村の男たちは気にしていない。 「さあ、この中で村を襲おうといいだしたゆっくりはどいつだ? そいつに我らは厳しい罰を与える! しかし他のゆっくりには罰は与えない。解放してやろう。」 ざわつくゆっくりたち。そして、 「ど、ドスがやろうっていいだしたのよ!」 「そうよ、どすがいったの!」 「まりさたちはむざいなんだぜ!」 「どすのめーれーだよ!」 一斉にドスだと声を上げるゆっくりたち。醜いねえ。 「じゃあそのドスはどこにいるんだい?」 「「「「「「ゆ?」」」」」」 村長の言葉に押し黙るゆっくりたち。この場のどこにもドスの姿が見えなかった。 「そりゃあいないだろうな。ドスは我々が捕獲しているからな。連れてこい!」 村の男に引きつられ、縄で簀巻きにされたドスが姿を現した。 「お前たちはドスがやったって言うんだな?」 「「「「そうだよ!」」」 「じゃあ今からこのドスに罰を与える!」 ゆっくりから歓声が上がるこれで自分は罰を受けなくていい。助かる。 そう思っているのだろう。 だが、村長の次の発言で皆静かになった。 「重罪のドスには、ゆっくりするという罰を与える!」 ドスがゆっくりすることが罰?どういうことだ。 ドスが殺されるんじゃないのか。 状況を把握できないゆっくりたち。 「ゆっくりがゆっくりすることは恐ろしいことだ。 増長して自分が最上位の存在だと勘違いする。 勘違いしたあげく人間の領域に踏み込んで殺されてしまうのだ。 そんな恐ろしい罰を与えるのだ。重罪のドスにはお似合いだろう。」 ドスの前に群の貯蔵食糧が運ばれ、ドスが解放される。 むしゃむしゃと美味しそうに食べるドス。 ゆっくりは皆黙ってよだれを垂らしていた。 ただ一匹をのぞいて。 「れいむがいいだしたんだよ!!れいむをゆっくりさせてね!!! どす!めいれいだよ!おかあさんをゆっくりさせるのよ!」 これが噂のドスの母れいむか。うん。 増長しきった醜い顔をしている。 「今のは本当かね?」 「そうだよ!れいむがどすにどすぱーくをうてってめいれいしたんだよ! どすはれいむのこどもだから、なんでもいうことをきくんだよ!」 「じゃあ罰はお前が受けるべきなんだな?」 「あたりまえだよ!はやくゆっくりさせて!」 「わかった、ドスの刑を中止し、このれいむに罰を与える。」 「永遠にゆっくりさせる刑だ。」 「ゆ?」 「ドス、聞いただろう。早くこのれいむを永遠にゆっくりさせるんだ。」 「どうして?ゆっくりさせてくれるんじゃないの?」 「言っただろう聞こえなかったか? (永遠に)ゆっくりさせる、と。」 がたがたと震え始める母れいむ。 ドスがれいむの前に跳ねてくる。 「そ、そんなことできるわけないよね!どすはれいむのこどもだもん。どす、はやくおかあさんをたすけてゆっくりさせて!」 「(永遠に)ゆっくりさせてあげるよ。」 ドスの乾いた声が響く。 「さようなら、おかあさん。」 ドスはれいむに噛みつき、そのままかみ殺した。 ドスが母れいむを殺したことで処刑は終わり、他のゆっくりは解放された。 解放されたとたん散り散りに逃げていった。 まああんなドスの近くにいたらゆっくりできないと思ったんだろう。 後日群のあった場所から円形に死骸が発見されるわけだが。 この一連の処刑のシナリオは俺が考えた。 このドスの母親という呪縛の鎖を外すためにな。 村人たちもノリノリで演技してくれたからよかった。 まあ、素人のシナリオ+素人の大根演技な為ゆっくりにしか通用しそうにないが。 そして、ドスはというと。 「おにいさん。ドスはこれからどうすればいいんだろう。 またゆっくりがあつまって、ゆっくりできなくなるとおもうよ。」 「そうだな…俺と一緒に仕事するか?」 「ゆ?しごと?」 「悪いゆっくりに困っている人たちを助ける仕事さ。 「ドスが、いいの?」 「ああ、歓迎するぜ。」 「ありがとう!おにいさん!」 ということで俺の計画通り、このドスまりさは後日GSPOの隊員となった! これで一人で事件を片づける必要がなくなった!! …と思ったらドスは上層部の連中に気に入られたがために、 ゆっくり課から外されGSPOのマスコットとなってしまったのであった。 GSPO本部のロビーで妖怪課の連中に黄色い声をかけられ 照れてるドスを横目に舌打ちをする。 レフィがニヤニヤ俺を見ているのは多分当て付けだろう。 まあドスは辛いときの話し相手になってくれるから助かるんだが。 俺の孤独な捜査は続く。 [後書き] 久々のアサシンの人です。 自分が作っている東方二次創作ゲームに出てくる機関を ネタにしたら書きやすい書きやすい。 GSPOはサガフロのIRPOが元ネタ。 ついでに主人公のジャックのモデルはヒューズ。 半年近いブランクがあいているので おかしいところが多々あるかもしれません。 相変わらず虐待色薄ですね。 続くかもしれませんし続かないかもしれません。 過去作品 「ゆっくり兵」 「ゆっくり焼き串」 「アサシンゆっくり2 お兄さん虐め編」 「ゆっくり護身術」 「ゆっくりになった男1」 「ゆっくりになった男2」 「ドスのいる村」 「食ゆ植物」 「ゆっくりミキサー車」 このSSに感想を付ける
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多数の設定お借りさせていただいています セリフすっきり 出産要素 家族 ・赤ちゃん ***************************************************************** 赤ちゃんのゆっくり返し ***************************************************************** れいむは今までのゆん生を振りかえっていた。 やさしいおかあさんとたくましいおとうさん、 たくさんのおねえちゃんたくさんのいもうとに囲まれてゆっくりした日々。 おさんぽ途中に出会いひとめぼれしたまりさ。 思い切って告白したらまりさも好きと言ってくれた感動。 大好きなまりさと一緒にいれる毎日。 なら次にすることは…。 「ねぇ、まりさ」 「なに?れいむ」 「れいむたちゆっくりしてるけどさ」 「うん」 「あかちゃんがいればもっとゆっくりできない?」 「そうだね!あかちゃんがいればとってもゆっくりできるね!」 「じゃあ…しよ?きて…まりさ…」 「うんいまいくよ…」 「「んほおおおおぉぉぉぉぉ!!すっきりいいいぃぃぃぃぃ!!!」」 真夜中の山に響くゆっくりのクライマックスな叫び声。 行為が終わった後自分のお腹がふっくらと膨らんでいくのが目に見えた。 「ゆゆ?れいむにんっしんっしたよ!」 「やったねれいむ!かぞくがふえるよ!」 赤ちゃんが生まれたらどんなことをしようか。 一緒にいっぱいゆっくりできるご飯をむしゃむしゃしよう、 一緒にいっぱいおひさまに当たってぽかぽかしよう、 一緒にいっぱいおうたをうたおう、 一緒にいっぱいすりすりしよう、 一緒に…。 れいむが未来に見えるすばらしいゆっくりエブリディを想像している横で、 まりさはすっきり疲れか早々に寝込んでいた。 にんしんっしたその日かられいむは無性にお腹が減るのを感じた。 きっと赤ちゃんに栄養を欲しがっているんだ。 まりさにゆっくりできるご飯をたくさん取ってきてもらおう。 「あかちゃんのためにおいしいごはんをたくさんとってきてね!!」 「まりさがんばるね!」 まりさが外で頑張っている間は何をしようか。 そうだ、赤ちゃんがゆっくりできるようにおうたを歌ってあげよう。 「ゆっくりそだってね!あかちゃん!」 「ゆ~♪ゆゆゆ~♪ゆゆゆゆゆ~♪」 おうたを歌い疲れて眠ってしまっていたところにまりさが帰ってきた。 帽子にたくさんのご飯が詰まっている。むしゃむしゃして赤ちゃんをゆっくり育てよう。 「ただいまれいむ!あかちゃんのためにたくさんむしゃむしゃしてね!」 「これであかちゃんがゆっくりできるよ!」 「じゃあいただきますを「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!」 「もうぽんぽんいっぱいだよ!あかちゃんゆっくりそだってね!」 たくさんご飯を食べたらもうお空が真っ暗。 早く寝ないと赤ちゃんゆっくりできないよね。 「おやすみ!まりさ!あしたもゆっくりしていってね!」 赤ちゃんのため食っては歌い食っては眠りの生活が始まってからしばらくしたら、 お腹がにんっしんっする前の自分が入ってしまいそうなくらい膨らんだ。 たまに自分の意思に反してお腹がピクピクと動くことも増えてきた。 もうすぐ赤ちゃんに会える、とってもゆっくりした赤ちゃんに…。 そのためにはたくさんゆっくりしてあげないと! 「まりさ!きょうもよろしくね!」 「…うん!まりさがんばるよ!!」 ***** ところ変わってれいむのお腹の中。 すでに形の整った5匹の赤ちゃんが相談していた。 「おきゃーしゃんとっちぇもゆっくちしてるね!」 「ゆっくり♪ゆっくり♪」 「そのゆっくちにまりしゃはどうやっておかえちしようか」 「ゆゆーん♪そんにゃのかわいいれいみゅをみればいちころだよ!」 「まりしゃそれだけじゃたりないようなきがするよ!」 「「「「ゆゆ??」」」」 一番の親孝行はゆっくりしている自分を見せることだ。 それだけではいけないのか?他の赤ちゃんが驚いた。 「きょれだけおきゃーしゃんがゆっくちちてくれてるんだもん! まりしゃたちをみるだけじゃおかえちにならにゃいかも」 「「「「ゆー……」」」」 とってもゆっくりしているお母さん。 そんなお母さんをゆっくりさせるには自分を見せる以外のワンポイントゆっくりが必要。 そう感じて赤ゆっくりたちは考え込んだ。 「れいみゅゆっくちおもいついちゃよ!」 「どんにゃことしゅるの?」 「れいみゅきゃわいいことびゃをつかっちぇゆっくちしゃせてあげりゅよ!」 「どんにゃの?ゆっくちおしえちぇね!」 「こうやりゅんだりょ!」 「ゆっきゅちちちぇいっっちぇにぇ!!」 「ゆゆーん♪しゅっごくゆっくちちてるね!」 赤れいむは舌っ足らずなしゃべりを磨きにかけることで、 母性本能ならぬゆっくり本能を刺激しようと考えた。 「まりしゃはわいるどにいくよ!」 「ゆっくちきににゃる!」 「『ゆっくちちていってね!』いがいのあいさつをしゅるよ!」 「かっきょいいね!」 赤まりさは『ゆっくちちていってね!』と言わずに、 自分オリジナルの挨拶を実行することで、 今までの赤ちゃんとは何かが違う感を出すことにした。 「れいみゅはへんかきゅうだよ!」 「へんきゃきゅう?」 「うちろからうまれりゅよ!」 「おきゃーしゃんもびっくちだね!」 普通ゆっくりの胎生型出産の場合、赤ちゃんは顔から出てくる。 赤れいむはその法則を覆すことによって、 お母さんに新鮮な驚きを与えようと考えた。 「まりしゃはかきぇにでるよ!」 「どんなかきぇかおちえてね!」 「おきゃざりをもっちぇいかないよ!!」 「ゆゆ!それはゆっくちできないよ!」 「ふっふっふ…まりしゃはちゃんとかんがえちぇるよ!」 飾りのないゆっくりは他のゆっくりにゆっくりできないゆっくりと言われる。 赤まりさはあえて飾りを捨てることにより、 この子はお母さんがゆっくりさせてあげなきゃだめだ、 と使命感を煽るように演出しようとした。 「れいみゅはなにかおもいついた?」 「れいみゅは…ひみちゅだよ!」 「もったいぶりゃないでゆっくちおちえてね!!」 「あとのおたのちみだよ!」 ***** 「むーしゃ!むーしゃ!しあわうっ!!」 まりさの持ってきたご飯を食べた直後、 お腹に今までに感じたことのない強い痛みが走った。 「いだ゛い゛い゛い゛!!れいむのぼんぼんさけちゃう゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」 「れいむ!あかちゃんがうまれるよ!がんばって!!」 れいむの顎のあたりにぽっかり穴が空き、そこから赤ちゃんが見える。 しかしその穴は狭い、そこへその穴の2倍以上の大きさの赤ちゃんが通ろうとしている。 皮が引っ張られ今にもちぎれそう、痛みがゆっくりとゆっくりとれいむを蝕んでいく。 「うぐぐぐぐぐぐ!!」 「れいむ!あかちゃんだよ!あかちゃんのかおがみえたよ!!」 痛みで意識を失いそうな中、赤ちゃんという単語だけがれいむの精神をつないでいた。 早く赤ちゃんに会いたい!この思いがれいむの体を無意識に動かしていた。 「ゆーゆっゆー!ゆーゆっゆー!」 「れいむ!もうすぐだよ!あかちゃんでてくるよ!」 ポンッ! その音と共にれいむを蝕んでいた痛みが急速に引いていった。 ようやく辺りを見回す余裕を得られたれいむが見たものは…。 つぶらなおめめ、かわいいお口、しっとりと黒い髪に、 蝶のような大きなリボンを結んでいる。 まるで自分を見ているように思えるほどれいむに似た赤ちゃんだ。 赤ちゃんを産んだらまず何をするか、挨拶だ。 「ゆっくりしていってね!」とお互いに言いあうことではじめて、 お互いにゆっくりできる存在と認識することができる。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっきゅちちちぇいっっちぇにぇ!!」 どうもおかしい。 うまくしゃべれない赤ちゃんでも「ゆっくちちていってね」くらいは言えるはずだ。 なのにこの赤ちゃんはそれすら言えてない。 これは聞き違いなんだ、もう一度やり直して…。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっきゅちちちぇいっっちぇにぇ!! ゆゆ?おきゃあしゃんっはちょおうっちぇもぅゆっきゅちちちぇりゅにぇえ!! きゃひゃいひれいみゅをみちぇみょうぅちょゆっきゅちちちぇいっっち」 「うまくしゃべれないあかちゃんはゆっくりしんでね!」 「ゆべっ!」 なかなな挨拶ができない赤れいむにしびれを切らしたまりさは、 赤ゆっくりにあんよの一撃をくらわせる。 「みゃぢゃ…ゆっきゅち…ちちぇにゃいにょに…」 「ゆっくりしね!」 ギリギリ息があった赤れいむにとどめの一撃が炸裂。 あまりにも展開が早すぎてれいむの餡子は付いていけない。 そして、まりさの下につぶれている赤れいむを見つけた。 なんで?なんで?なんで?なんで? (「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!」) 「ど…」 (「すーりすーり!おかあさんのほっぺとってもぽかぽかさんだよ!」) 「どぼじで…」 (「おかーさんのことだーいすきだよ!」) 「どぼじでぞんなごどずるのお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 「ちゃんとしゃべれないあかちゃんはゆっくりできないからだよ!」 ちゃんとしゃべれなくってこれから練習していけばいいじゃない。 ゆっくり見守っていけばいいじゃない。 それなのに…それなのに…それなのに…。 「れいむ!またあかちゃんがうまれてくるよ!!」 「ゆゆ!?ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!」 初回に穴がある程度広がったおかげか、 二回目の出産はそれほど痛みを感じなかったが、やはり慣れるものではない。 「ゆーゆっゆー!ゆーゆっゆー!!」 ポンッ! 次に産まれてきたのは、 りりしい瞳、輝く金髪の上に形の良い山高帽をちょこんと乗っけた、 愛するまりさそっくりの赤ちゃん。 まりさに似てるんだ、だから挨拶もきちんとできるはず。 「ゆっくりしていってね!!」 「おーっちゅ!」 え…? なんで挨拶出来ないのだろう。 もしかしてれいむのことを弄んでいるのだろうか。 「ゆっくりしていってね!!」 「おーっちゅっちゅ!!」 「あいさつをきちんとできないあかちゃんはゆっくりしんでね!」 「おーっちぶじ!」 キチンと挨拶が出来ないとまりさに判断された赤まりさは早々に潰されてしまった。 愛するまりさに似た赤ちゃんがあっという間に餡子の塊へと姿を変える。 「どぼじでぞんなごどずるのお゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 「あいさつできないあかちゃんはゆっくりできないからだよ!」 挨拶なんて所詮形式的な儀式のようなもの。 それができないがためにいきなり殺されるなんてあまりにも不条理だ。 ゆっくり挨拶を教えることもできたのに…できたのに…できたのに…。 「れいむ!またまたあかちゃんがうまれてくるよ!!」 「ゆゆ??」ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!! 二回目の出産があれほど楽だったのだから、三回目はもっと楽だろう。 そうたかをくくっていたのだが。 「ゆーゆっゆー!ゆーゆっゆー!!ゆーゆっゆー!!!」 「どぼじでうばれでぐれないのお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 いくら力んでも赤ちゃんが出てくる気配がない。 まるで赤ちゃんが自発的に出る気がないように。 「れいむ!このあかちゃんおかおがないよ!」 「ぞんなわげないでしょお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛?! いだい゛い゛い゛ぼんぼんいだい゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛」 「ゆ゛ーゆ゛っゆ゛ー!ゆ゛ーゆ゛っゆ゛ー!!」 実に最初の出産の数倍の時間をかけてようやくポンッ!と赤ちゃんが産まれてきた。 その時出産の衝撃で一時的に空を飛ぶ赤ちゃんと一瞬目があったような気が…気のせいだ。。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくちちていってね!!」 ちゃんと挨拶をしてくれた! 今まで挨拶が出来ないからってまりさが赤ちゃんをゆっくりさせちゃったけど、 ちゃんと挨拶できたからもうまりさは怒らないはず。 赤ちゃん、これからもずーっとゆっくりしていってね。 「ところであかちゃん」 「あかちゃんじゃないよ!れいみゅはれいみゅだよ!」 「どうしてうしろからうまれたの?れいむすごくくるしそうだったよ」 「あれはれいみゅがきゃわいくうまれてくるためにしちゃんだよ! とっちぇもゆっくちできちゃでしょ!」 「れいむをくるしめるあかちゃんはゆっくりしね!」 「きゃわいくってごべっ!」 まりさのあんよに潰されて物言わぬ饅頭となる赤れいむ。 何で?今度はちゃんと挨拶してくれたのに何が気に入らなかった? 「どぼじでぞんなごどずるのお゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 「おやをくるしめてはんせいしないあかちゃんはしょうらいゲスかくていだからだよ!」 ゲスになるかなんてこれからの教育次第でゆっくり決まるものじゃないか。 それなのに一回間違ったことをしただけでゲス確定なんて。 その理論ならなら自分はとんでもなくゲスな奴だ。 きっとまりさは焦っているんだ。なだめなきゃ、なだめなきゃ。 「まりざあ゛あ゛あ゛もっどゆっぐりじでよお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」 「そんなことよりまたまたまたあかちゃんがうまれてくるよ!」 「ゆゆ?ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛」 四回目の出産で、さらに先ほど無駄に力んだためか穴はもうガバガバ。 すんなりと産まれてきてくれた。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくちちていってね!!」 良かった。この子もきちんと挨拶できる。 ちゃんと苦しめずに産まれてくれたから、 きっとまりさも赤ちゃんのことを褒めてくれるはず。 このまりさに似たりりしい瞳に輝く金髪にその上にちょこんと乗った山高帽が………ない!? 「かざりがないあかちゃんはゆっくりしね!!」 「ゆべっ!」 「どぼじでぞんなごどずるのお゛お゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 「かざりがないゆっくりはゆっくりできないでしょお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??! ゆっくりかいのじょうしきでしょお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!?」 確かに飾りのないゆっくりはゆっくりできない。誰が誰かわからないからだ。 でもこの赤ちゃんは飾りがなくても確かに自分たちの赤ちゃんということがわかる。 それならば飾りなんて本来の意味での飾りだ。 「さっきからゆっくりできないあかちゃんばかりうんでるね!ばかなの?しぬの?」 「でもまだあとひとりあかちゃんがのこってるよ!」 「ほんとう?だったらゆっくりみせてね!!」 お腹の中にはあと赤ちゃんが一人残っている感覚がある。 最後までゆっくりした赤ちゃんだもの、見ればきっとまりさもゆっくりしてくれる。 そしたら三人で末永くゆっくりしよう。 「あかちゃん!ゆっくりうまれてきてね!!」 ***** 一方れいむのお腹の中では赤れいむがゆっくりしていた。 「あなさんがひらいちゃけどれいみゅはうまれにゃいよ!」 「みんにゃはうまれちゃったけれでも、れいみゅもうまれちゃったら おきゃーしゃんのぽんぽんがさみちくなるからうまれないよ!」 「おきゃーしゃんのなかにずっといる。れいみゅのことがみりぇなくても、 れいみゅがぽんぽんにいるだきぇでおかーしゃんはゆっくちできるんだよ!」 「れいみゅおきゃーしゃんにあえないからさみちいけれども、 おきゃーしゃんをゆっくちできるならがまんしゅるよ!」 「おきゃーしゃんゆっくちしていってね!」 ***** 「あかちゃんはまだ?ゆっくりしすぎだよ?」 「どぼじであがぢゃんうばれでぐれないのお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??」 なぜこんな時に赤ちゃんが産まれてくれないのか、れいむは考えた。 もう赤ちゃんはすでに死んでいる。これはない、確かに赤ちゃんの感覚があった。 赤ちゃんは弱すぎて出ることができない。これもない。手助けすれば絶対出れる。 こうなれば自発的に産まれるのを拒否しているようにしか思えない。 つまり、 「まりさ!あかちゃんはれいむのなかでゆっくりしたりないんだよ! だからあかちゃんのためにたくさんごはんをとってきてね!! 「だまれ…」 「あかちゃんはえいようがたりないとしんじゃうだよお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??! そんなこともわからないなんてばかなの?しぬの?」 「だまれえ゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!」 まりさは何てわがままを言っているんだ。 赤ちゃんはれいむたちをもっとゆっくりさせてくれる存在で、 そのゆっくりのために働くのは至極当然のことであって… 「おばえは!あかちゃんがでぎでがら!ずーっとばりざをえざをどってぐるどうぐみたいにじで! だまにのぞいだらおうだをうだっだりひるねじだりとおばえばっかりゆっぐりじでるじゃないか!!」 「でもれいむがゆっくりしないとあかちゃんは」 「ぞれはおおめにみるどじで!づがれでがえっでぎだばりざに! おばえはいだわりのごどばをがげだごどがあるか?!」 「あがぢゃんがでぎでがらおばえはいづもいづも「これであかちゃんがゆっくりできるよ」 とあがぢゃんのごどばがり!ばりざのごどなんでなーんもみでぐれない!」 「でもあかちゃんはだいじだよ?」 「ほらまだあがぢゃんのごど!!ばりざはおばえのどれいじゃない゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛!! じがもぜっがくのあがぢゃんはびんなゆっぐりできないやづら!! ごんなごどになるんだっだらおばえなんがどずっぎりじなげればよがっだ!!!」 「ど、どぼじでぞんなごどいう゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛??!」 「どうもごうもあるが!!おばえのがおなんでにどどびだぐない゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 そう言うとまりさは外に出て行ってしまった。 赤ちゃんのことを大切に思えないなんて恐ろしいほどのゲスだ。 でも今はそんなことより今は赤ちゃんの方が大事だ、早く赤ちゃんのためにむしゃむしゃしないと。 確か貯蔵庫に…。 「どぼじでごはんざんがないのお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!??」 きっとまりさがこっそり全部食べてしまったんだ。なんてゲス。 仕方ない、ならば自分で動いてご飯を取りに行くしか…。 ん?体が重くて動かない…。 「どぼじでれいぶあるげないのお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!?? これじゃあごはんとりにいげない゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」 ご飯をどうしようと考えていたら急に力が抜けてきた。 大きくなった赤ちゃんが今まで以上にれいむの栄養を吸収し始めたのだ。 「あがぢゃんんんんん!ずわないでえ゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!! おかあざんじんじゃう゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!」 あ…目がかすんできた…。 れいむはもうだめなんだ。 赤ちゃん、一緒にすりすりしたかったなー。 「もっどゆっぐりじだがっだ…」 こうしてれいむは赤ちゃんの望み通り、 とーーーーーってもゆっくりすることができたとさ。 終 ***************************************************************** 自分のゆっくりできることを他人にしなさい。 聖ゆっくりの教えを産まれる前から実践できるってすごい。 今まで書いた作品 初めての制裁 僕のうさばらし ゆっくりは死んだ 見せあいっこ ゆっくりの伝道師 妄想お兄さん このSSに感想をつける
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ゆっくりの逃避行 丙 比較的ゲスなゆっくり 比較的善良なゆっくり 微ぺにまむ注意 原作キャラ一部登場 賢いゆっくりは漢字を使います そしておそらく俺設定 どこまで広がるとも知れない広大な森があった。 その広大な森に棲むゆっくりの数は数知れないが、とある群れは森の中でも飛びぬけて規模が大きかった。 規模は大きすぎて正確な数字は分からない、だが少なく見積もっても千近くはいるだろう。 れいむやまりさといった一般種から肉食種や雑食種、被迫害対象とされる種を除くあらゆるゆっくりが所属していた。 この群れも元々は二つの家族から始まった。 一つの家族はれいむとありすのつがい、そしてもう一つはまりさとぱちゅりーのつがいであった。 片方は多くの子供を産み比較的大きな家族であったが、もう片方は体の弱いぱちゅりーを気遣ったまりさの計らいで子供は一匹しか産まなかった。 二つの家族は巣が近かったこともあり、家族ぐるみの付き合いであった。 やがて周辺のゆっくり達もその家族のまわりに集まり始めて、小さな群れを形成していた。 群れを形成した時点でまず問題になるのが、誰がリーダーとなるかである。 一部の自己主張の強い者は我こそはと名乗りを上げたが、群れの大半は二つの家族のどちらかと決めていた。 当の家族たちは互いに遠慮して譲り合う、群れのゆっくり達は是非リーダーにと推す。 仕方なく二つの家族のそれぞれ二匹ずつがリーダーとなる、四匹による共同統治体制を確立した。 リーダーが決まり群れが再び安定すると再び群れの規模は大きくなって遂に今の規模となった。 森には食料が豊富にあったが、森の近くには人間の暮らす村があった。 群れのゆっくり達の多くの者は森で採れる草や木の実、キノコや虫を食べて満足していたが、中には人間の育てた野菜の味を覚えてしまった者もいる。 そういう者達は森の食べ物に飽きると徒党を組んで夜の内にこっそりと盗んで来ることもしばしばあった。 初めはうまく行った。人間もゆっくりのことなどよく知らず、被害も恐らく獣のせいだろうと踏んで、ゆっくりには合わない大きさの罠を仕掛けていたからだ。 だが、次第にエスカレートしたゆっくり達は人間の家に上がり込み、「おうち宣言」をする者が現れた。 こうなると人間もただでは帰してくれない。仲間が死んだり、己も五体満足では帰ってくることのできない者が続出していたのだ。 だが舌の肥えたゆっくりたちは人間の食べ物が忘れられず、また里に降りて人間と衝突する。 帰ってきた者はまたその味を群れに広めてしまう。この悪循環は遂に人間が森に入ってくるという事態を招いた。 元々森に入る人間はいたが、炭や薪のために木を切る者、キノコや山菜を採る者等がいた。 だがその関係は極めて良好だった。ゆっくりが好奇心で近づいても、人間は傷つけたりせず、一緒に遊んでやったり餌をやったりする者も少なくなかった。 しかし、今回のそれは今までとは勝手が違った。まず人間が武器や松明を持っていたこと。 明らかな敵意が窺える。そしてゆっくりが「ゆっくりしていってね!!」とあいさつしても、返すことなくそれを嬲り殺した。 「ゆっぐ・・?」 「ゆゆっ!?おじさん、れいむたちにひどいことゆぎゃあ!!!」 「しね!ゆっくりをいぢめるわるいにんげんはさっsゆぎぃぇ!!」 「ゆっくりにげるよ!」 「も゛っどゆっぐりじだがっだよお゛お゛お゛・・・!」 多くのゆっくり達の悲鳴が森中に響いた。 そして多くのゆっくりが殺された。 だがまた多くのゆっくりが生き延びた。人間が殺すにはあまりにも数が多すぎたのだ。 ゆっくり達は人間を恐れるようになった。 以前と比べれば人間の里に入る者も数が減ったが、それでも人間の食べ物を求めるゆっくりは後を絶たなかった。 そのゆっくりがまた人間の山狩りを招いた。 こんなことが何回も続いた森のゆっくり達の群れが今回の舞台である。 「にんげんはぜんぜんゆっくりしてないよ!!」 「そうよ!こんなにかわいいわたしたちをへいきでころすなんていなかものすぎるわ!!」 れいむとありすのつがいは憤る。 「むきゅ、それは違うわ・・・きっとこうなったことにも原因があるはずよ!」 ぱちゅりーは反論する。人間が襲ってくることには何か理由があると考えたからだ。 「ゆ!そんなことしらないよ!れいむたちはなんにもわるいことしてないんだよ!!」 「きっととかいはなわたしたちにしっとしてるのよ!!」 自分たちに非はないと主張するれいむ・ありすのつがい。 この二匹に限ったことではないが、人間の畑を荒らすことを悪いことだと認識しているゆっくりはごく少数だった。 その少数というのも一度畑を荒らしてたが、辛くも逃げのび、これに懲りたゆっくりだ。 種にもよるが、ここまでゆっくりが学習するというのは自然界では相当珍しい。恐らく相当のトラウマが伴ったのだろう。 それでも懲りずに何度も畑を荒らしたり人家に侵入することをやめないゆっくりがいるあたり個体差の大きさを物語っている。 「むきゅ・・・」 ぱちゅりーは言い返せなかった。ぱちゅりー自身も畑を荒らしたことがないため、この行為の善悪が分からないのだ。 「まぁまぁ、ふたりともゆっくりおちつくんだぜ!」 ぱちゅりーのつがいであるまりさが二匹をなだめる。 このまりさは体の弱いぱちゅりーを思いやる優しいゆっくりであり、狩りも上手く群れでも中心的な存在だったが、如何せん頭がイマイチだった。 そのため、頭を使うことに関してはぱちゅりーに依存していることは否めなかった。 だが、この温厚な性格と頭の弱さは、まりさ種には多いと呼ばれる悪知恵によって増長したゲス種と呼ばれる物とは、このまりさを疎遠なものにしていた。 「まりさはどうおもってるの?」 「そうよ!ゆっくりしてるひまなんてないのよ!?」 「ゆゆっ・・・まりさはぱちゅりーのいうとおりだとおもうんだぜ・・・」 カカア天下でも恐妻家というわけでもないが、その意思もぱちゅりーと同じだった。 ぱちゅりーの意見が絶対であると信じて疑わなかっただけである。 今までも自分の考えと違えても、結果としてぱちゅりーの意見が正しいことが殆どだった。 そのためまりさは自分の意見もぱちゅりーに委ねるようになった。 「「まりさのいけんなんてあてにならないんだよ!!」」 結局解決の糸口が掴めぬまま、紛糾してしまった。 元々この家族は仲はよかった。 だが、群れが大きくなるにつれて、群れの方針に関して衝突することが起き始めた。 例えば、すっきりすることを制限すべきか、あるいは餌の配給制の導入等、ぱちゅりーが提案したものが多い。 しかし、押しの強いれいむとありすは自分達の気に入らないものは改定させることが多かった。 ましてやすっきりの制限などはありすにとって認められる筈もなく、実現しなかった。 そのために今の大きさまで群れが拡大した原因といってもいい。 餌の配給に関しても本来は越冬のために提案したものが、一部のゆっくりが独占するものに形を変えてしまった。 やがて群れのためによかれと思って提案してきた案が都合よく改定されることにぱちゅりーは不満を抱いた。 それを指摘すると二匹に糾弾され、結局群れのリーダーは二派に分裂してしまった。 分裂したといっても、群れの多くはれいむとありすのつがいを支持した。 多くのゆっくりにとってぱちゅりーの考えは堅苦しくてゆっくりできないものだという認識を持っていた。 確かに群れの知恵袋として信頼もされていたが、直接自分たちの利害が絡むとれいむやありすの方が共感が持てた。 まりさは確かに信頼されているゆっくりだが、リーダーとしては引っ込み思案で、陰が薄い。 そのため群れの大勢はれいむとありすの考えに同調していた。 勿論、一部のゆっくりはぱちゅりーの考えを支持する者もいた。 少しばかりの思慮分別のあるゆっくりや、人里に降りて畑荒らしに懲りたゆっくり達がこれに当たる。 といっても基本的にゆっくりは自分たちと相容れない者を排斥する傾向があるので、 これらのゆっくり達の群れの中での地位は比較的低い者が多かった。 ある時、ぱちゅりーは人里へ降りることを決意した。 解決しない問題の答えは人里にあるのではと考えたのだ。 畑を荒らしたはいいが人間にこっぴどい目に遭わされたゆっくりの話を聞き、人間の話を聞いてみたいと考えたのだ。 やがてぱちゅりーはまりさと数匹のゆっくりを伴って人里へ降りて行った。 人里が見えてきて、ぱちゅりー達は木の陰から村の様子を窺った。 見たところは危ない人間はいなさそうであると判断し、近くで畑を耕していた初老の男性に声をかけた。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 ここでゆっくり達のお馴染みの挨拶である。 もしこの男が虐待趣味があれば間違いなく一行は餡子の塊になっていただろう。 だが幸いにもこの男に虐待趣味はなかったようで、 「なんだ、ゆっくりか・・・」と顔をしかめて返しただけであった。 男の畑は森に近く、ゆっくりによく畑を荒らされていたためか、よい感情は抱いていないようだったが、ぱちゅりーはなんとか会話を試みた。 「むきゅ、おじさん、ちょっとお時間頂いてもいいかしら。」 「なんだってんだ、餌を寄越せってんならまた叩き潰すぞ?」 非常に不機嫌そうだ、嗜虐嗜好がないにしてもやはりゆっくりは嫌っているのか。 「そんなことは言わないわ。一つだけ村の人に尋ねたいことがあるの。」 「俺だって暇じゃねぇんだ。手短に済ませよ。」 「むきゅ、どうして人間は今まではゆっくりを殺さなかったのに、殺すようになったの?」 ぱちゅりーは思い切って尋ねた。後ろに並ぶ数匹のゆっくり達も緊張した面持ちだ。 「どうしてって・・・畑や家の食い物荒らされて黙ってるわけにゃいかねーだろうが・・・ こさえた野菜が食われちまったら俺たち農家は飢え死にするしかないんだよ。」 この発言にゆっくり達は首を傾げる。そして後ろにいたある一匹が、 「ゆ?でもおやさいさんはかってにはえてくる・・・」 言うや否や男は待ってましたとばかりにこう返した。 「勝手に生えてくるようにお前らには見えるんだろうなァ、でも勝手に生えてくるんなら畑なんて必要ないだろう。 俺たちは食ってくために畑に水やって雑草抜いて野菜を育ててるんだ。それを横から掠め取られたら誰だって腹が立つだろう?」 男の言うことに理解が追い付かない者もいたが、ぱちゅりーには十分理解できた。 「むきゅ、人間さんは私たちがお野菜を盗らなかったら、森に入って私たちを殺すことをやめてくれるのかしら?」 「ああ?少なくとも村総出で山狩りなんてのはしないさ。一部の若い衆はどうか知らんが・・・」 ぱちゅりーは男の言葉に一縷の望みを見出した。 そうか、人間の畑を荒らさなければいいのか! この時点ではまだぱちゅりーも楽観視していた。その場にいたゆっくりは比較的温厚かつ、利口な部類に入るゆっくり達で、 人間の畑を荒らした者も少なかったのだ。 「分かったわ!群れのみんなに人間さんの畑からお野菜を盗むのをやめさせるわ。」 「そうしてくれるとありがたいんだがな。だが次に畑を荒らすようなことがあればまた山狩りだ。よーく覚えておけよ?」 そう言うと男は去って行った。 早速、ぱちゅりー達は群れに帰り、れいむとありすに人間の畑で野菜を盗むことを群れで禁止することを提案をした。 しかし、二匹は野菜は勝手に生えてくるだの、悪い人間がひとりじめしているだのと旧来の主張を変えない。 仕方なく群れのゆっくり達に賛否を問うことにした。 説得すれば分かってもらえると信じていたのだ。 だが、群れの1000匹近い全てのゆっくりを集め、この提案の賛否を問うと、 「おいしいおやさいはみんなでたべないとだめだよ!」 「にんげんがおやさいをひとりじめしてるんだぜ!!」 「わからないよー!おやさいはかってにはえてくるんだよー!」 「とかいはじゃないぱちゅりーはゆっくりできないわ!」 と二匹と全く変わらない答えが返ってきた。 ぱちゅりーの期待は脆くも崩れ去った。 群れのゆっくりは予想以上の数が畑荒らしで野菜の味を覚えてしまっていたのだ。 だが、人間ともう畑荒らしをしないと約束してしまった。 このままではまた人間がゆっくりを殺しに来てしまう。 しばらく説得を続けた。このままでは人間がまた森に来る、きっと後悔する・・・ だが群れの大多数の意見は変わりそうにない。 ならばどうする? ぱちゅりーは躊躇いながらも最終手段に出た。 「むきゅ!私の意見に賛成のゆっくりはこっち(左)に集まって! そして、私の意見に反対のゆっくりはあっち(右)に集まってね!!」 多くのゆっくりはぞろぞろと右側に集まった。 だが大凡70匹程度のゆっくりは左に移動した。 ぱちゅりーは左側に集まったゆっくり達にこう言った。 「あなた達はこの群れを離れて私についてきてくれるかしら? もしついてくるならそこにいて、群れを離れたくなかったらあっちに行ってちょうだい。」 一部のゆっくりは流石に群れを出る気はないのか右側に移動した。 結局左側に残ったゆっくりは大凡60匹ほどだった。 数百匹という巨大な群れから見れば60〜70匹など大した数ではないが、通常ならば十分群れを営んでいける数である。 ぱちゅりーは自分を支持するゆっくりと群れを離れ独立することを決めたのだ。 「早々に群れを離れるけどいいわね?」 ぱちゅりーは左側に集まったゆっくり達に尋ねた。 「あぶないならいそいだほうがいいよー!!」 「にんげんさんがくるまえにはやくはなれるんだぜ!!」 異論はないようだった。 「それじゃあれいむ、ありす、今まで世話になったわ、本当に今までありがとう・・・」 れいむとありすに別れの挨拶をした。 「ゆっ!いくならさっさとどっかいってね!!とろいやつはきらわれるよ!!」 「ふん!べつにさみしくなんかないからね!!」 そもそも煙たく思っていたためさっさと出て行くように急かした。 「そ、それじゃ二人ともこれでおわかれなんだぜ・・・」 まりさも二匹に別れを告げる。 「むきゅ、最後にもう一度だけ忠告してくけど、人間さんにはくれぐれも気をつけてね。」 そういうと60匹のゆっくり達を伴ってぱちゅりーは群れを離れて行った。 逃亡開始一日目 勢いよく飛び出してきたはいいが、やはり60匹という数は多かった。 小規模な群れが移動しているのと同じである。通常ゆっくりは定住する場所を決めたら群れでそこを離れることはない。 移動を考える事態に陥ってしまうと、食べ物が尽き、移動する前に群れが餓えてしまうからだ。 多少の食べ物を持ってきたとはいえ、長くは持つまい、早く新しいゆっくりぷれいすを見つけなければとぱちゅりーは焦った。 とにかく夜になる前に洞穴を見つけ、そこに宿をとることにした。 運がよかったのだろう、逃亡開始一日目は誰一人欠けることなく夜を明かすことができた。 逃亡開始二日目 太陽が昇ってまだ間もない時間帯にゆっくり達は目覚めた。 ぱちゅりーはできるだけ早く遠くまで移動したかったため、朝食も早々に済ませ移動を開始した。 「まだねむいよー・・・」 「じぇんじぇんゆっくちちてにゃいよ・・・」 ゆっくり達も不満そうだがしぶしぶ付いてくる。 天気はやや曇り気味で湿気もやや高い。天候と疲れがゆっくり達の士気を容赦なく下げる。 だがゆっくりが二日歩いた程度では人間の行動範囲内から逃れることは叶わない。 ぱちゅりーはゆっくり達を必死に励ましながら強行軍を続ける。 「みんながんばるんだぜ!いまがんばったらあとでもっとゆっくりできるんだぜ!!」 つがいのまりさも必死に励ましてくれる。 その日は結局いい寝床が見つからず野宿だった。 だがまだ誰も欠けていない、このまま上手くいくようにとぱちゅりーは願った。 逃亡開始三日目 その日はやや小雨の降るゆっくりにとっては好ましくない天気であった。 体が溶けるほどではないが、早く雨を凌げる場所に移動しなければ危ない。 ぱちゅりーは目覚めるとすぐに離れるよう指示をした。ゆっくり達は慌ただしく雨を凌げる場所を求めて移動を始めた。 しばらくすると大きな木が見えてみてそこの木陰で休息を取ることにした。 雨脚は幸いにも先程より弱まっていたが、しばらくはここに留まり休息することにした。 「ゆぅ・・・ぱちゅりー、なにかわるいよかんがするよ・・・」 つがいのまりさがぱちゅりーに弱々しく呟いた。 悪い予感、群れの狩人の代表格であったゆっくりの感である。れみりゃかふらんが近付いているのだろうか? 「むきゅ・・・悪い予感ってなに?それはもう近付いているのかしら?」 とにかく尋ねることにしたぱちゅりーであったが、そこまでは分からないとしか返ってこない。 早くここを離れるべきだろうか、考えている内に雨が上がっていた。 危機が迫っているなら早く離れた方が得策だと判断したぱちゅりーは、群れを先導し移動を開始した。 移動を開始してしばらくして、後ろから悲鳴が聞こえてきた。 「・・いぱー・りすだ・・ぁぁぁあああ・・あ・・・!!」 「んっほお・・・ぉぉ・!・か・いぃ・・・ぁぁぁ!!」 60匹の大行列である。最前列から最後尾までは結構な距離があった。そのため後ろの様子はよく分からなかった。 だがただ事でないことだけは分かる。 とにかく何事か確かめるために数匹のゆっくりとまりさを伴って最後尾へ向かった。 「んっほおおおおおお!!!すっきりいいいいいいいいいいい!!!」 「だずげでえええええええええええ!!ぼうずっぎりじだぐないいいいいいいい!?」 「つんでれなれいむもかわいいいわあああああああああ!!!」 「・・ぼっどゆっぐじ・・・じだがったよ・・・」 そこはまさしく地獄のような光景が広がっていた。 数匹のレイパーありすとそれに襲われ黒ずんだゆっくり達、そしてそれから逃れようと将棋倒しになり動けなくなったゆっくり達。 既に数匹のゆっくりが消し炭のようになっており、間もなく更に多くのゆっくりが同じ運命を辿ることになるだろう。 だがレイパーありす達はぱちゅりーとまりさ達を見ると、 「れいむとありすがいってたとってもすっきりさせてくれるぱちゅりーとまりさだわ!!」 「あのまりさはわたしのものよおおおおおおおお!!!」 と襲っていたゆっくりを放り出してぱちゅりー達のいる方へ向かってきた。 れいむとありす、つまりともに群れを治めていたあのつがいである。 何を思ったか二匹はぱちゅりーとまりさが群れを離れた後に、禍の種は絶っておこうと刺客を送り込んできたのだ。 それがレイパーありすだということはついてきたゆっくり諸共、消すつもりなのだろう。 これだけのことを頭のクリームで処理している内に、レイパーありす達は今にも飛び掛からんという所まで近づいていた。 レイパーありす達が飛び掛かろうとした瞬間、まりさがありす達に体当たりを仕掛けた。 ありす達は跳ね飛ばされたが、何匹かは体勢を崩すに留まった。 「まりさったらおませさんねええええええ!!」 「はげしいあいもきらいじゃないわよおおおおおお!!!」 まりさは体を膨らませて威嚇しているが全く効果がない。 そうしてる間にありす達はまりさを取り囲みぺにぺにを突き立てはじめた。 「ま、まりさはここでありすをくいとめるよ!ぱちゅりーはみんなをつれてはやくにげてね!!」 つまりは囮になるということである。勿論ぱちゅりーにそんなことができるわけがない。 「むきゅ!?そんなことできるわけないわ!!」 「いいからはやくにげてねっ!!!このままじゃみんなゆっくりできなくなるよ!!」 まりさは語気を強めるが、ぱちゅりーは動こうとしない。 だが、ぱちゅりーについて来てこの惨劇に立ち会ったれいむ(当然群れリーダーとは別)とちぇんがぱちゅりーを連れてその場を逃げ出した。 「むきゅ!?二人とも放してね!!??このままじゃまりさがありすに殺されちゃうわ!!!」 だが二匹は放さず、一層足を速めた。まりさの意を汲んでの行動でもあったが、自己保身であったことも否めない。 「あそこはまりさにまかせないとみんなゆっくりできないんだよ!!」 「つらいのはわかるよー!でもいまふたりがしんじゃったらそれこそみんなおしまいだよー!!」 「ばりざあああああああああああああああああああ!!!・・・ゴホっ、エレエレ・・・」 やがて叫びすぎたぱちゅりーは中身を吐いて気を失った。 ぱちゅりー達が離れていくのを見届けると、まりさは体を大きく膨らませてぱちゅりー達が逃げた反対方向にいたありすに体当たりを仕掛け、包囲を脱した。 そしてまむまむをありすたちに見せ、ありす達を完全に自分に釘付けにした。 「ゆっ!いなかもののありすたちはさっさとしんでね!くやしかったらまりさをつかまえてね!!」 まりさはありす達を挑発するとぱちゅりー達と反対方向に走り出した。 「ありずはいながものなんかじゃないわああああああああああ!!!」 「いなかもののまりさはありすのとかいはのてくにっくですっきりさせてあげるわあああああ!!!」 「ゆっくりしてないでさっさとつかまりなさいね!!!」 しばらく間追いかけっこが続いたが、やがてまりさが力尽きありす達に追い付かれてしまった。 「・・・・・・・・・・・・!!!」 「「「・・っき・いぃーー・・・ー!・・・・」」」 れいむとちぇんはぱちゅりーを抱えながら遥か後方から聞こえてくる断末魔とレイパー達の雄たけびを聞くしかなかった。 結局この騒動でありすに襲われたり、群れからはぐれたゆっくりが20匹近く、 そしてぱちゅりーの最愛のパートナーであるまりさを失った。 その晩、気がついたぱちゅりーはただ泣くことしかできず、他のゆっくり達もありすの襲撃を恐れて満足に眠ることもできなかった。 人里の集会所 その晩、人間達は集会所でゆっくり対策について意見を出し合っていた。 「・・・それでは、明日の早朝実行ということでよろしいかな?」 「異議なし、やはりゆっくりの約束など空約束でしたね、向こうから言っておいて次の日畑を荒らすとは呆れて物も言えませんな。」 「同感です。今度こそ徹底的に成敗してやりましょう!」 どうやら山狩りの打ち合わせのようだ。そこにはぱちゅりーが交渉した例の男もいた。 「やはりゆっくりはゆっくりと言うことか・・・期待した俺が馬鹿だった。」 「何、アンタが気を落とすことでもないさ、どうせ明日になりゃ全て片付くんだからな。」 「しかしなァ・・・上白沢様に御意見も伺わずに決めてよかったのかね・・・」 一人の男がある人物の名前を出して躊躇った。 「仕方ないさ、上白沢様は今里を留守にしてらっしゃる、帰ってこられるまで待ってたらそれこそ畑を食い尽されちまうかもしれん!」 「いや、だがしかし・・・」 その後も喧々諤々と話し合いは続いたが、結局は当初の計画の通りまとまった。 「それでは皆さん、明日はお願いします、解散!」 続く 過去作品 男と一家 きめぇ丸の恩返し 丙・丁 ゆっくりハザード 永遠亭の怪 楽園の終焉 感染拡大 内から侵食 by同志ゆっくり小町
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『しゅくふくっ』 4KB 小ネタ 不運 日常模様 赤ゆ 加工場 独自設定 初投稿 初投稿です。ごめんなさい 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 今ここに一つの尊い命が生まれようとしていました。 少し前までは寝言すら出せずに、ただ眠っているだけの存在。 「ゆぅ・・・ゆっくち・・・ゆゆぅ・・」 次第に声が出せるようになり、夢を見るようにもなりました。 とても幸せそうな寝顔で眠っている事から、とってもゆっくりした夢でも見ているのでしょう。 「ゆぅ・・ゆぅ・・・ゆ?」 長い眠りから覚め、そのつぶらな瞳を開かせます。 しかし視界には何も映っていません。あるのは漆黒の闇ばかり。一箇所を除いて 「ゆゆっ!あそこがでくちしゃんだね!まっちぇちぇね!!!まりちゃがいまからうまれりゅよ!」 一箇所だけ光っている場所がありました。そう、そこは産道の出口。外の世界から光が漏れていたのです。 そして、どうやらこのゆっくりは胎生妊娠で生まれるまりさ種のようです。 本能でわかっているのか一目散に産道の出口に向かって進みます。 「ゆゆーん!いまからまりちゃしゃまがうまれるのじぇ!!! ぜんしぇかいのかみしゃまが!このよにしょんざいするすべてのいきみょにょたちが!! まりちゃしゃまのたんじょうをしゅくふくっしているのじぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 目が覚めてから10秒もしないうちに自分の名前に「様」をつけるようになりました。 「祝福してね」ではなく「祝福している」と断言しているのも、よほど自信があるのでしょう。 歩みを進めながら自らがこの世に誕生する事をまりちゃは感動しています。 しかし、赤ゆの歩行速度では赤ゆにとってそれなりに距離のある産道を進むのは大変です。 実際はまりちゃが自分で進んでる訳ではなく産道がウネウネと動きながらまりちゃを出口に向かって運んでいるのです。 「まずはにんげんをどりぇいにしちぇ!あみゃあみゃをたくしゃんよういさしぇるのじぇ!! そのあとはいろんなびゆっくりとたくしゃんしゅっきりちて!!あかちゃんをたくしゃんちゅくって! まりちゃしゃまのおうこくっをつくるのじぇ!!しょれでおうこくっのものたちでかみしゃまたちをたおしちぇ!! このよのしゅべてをまりちゃしゃまのものにするのじぇ!!」 まだ生まれてもいないのに人間の事やすっきりに関する知識を持っているあたり、とても賢いまりちゃの様です。 「ついにまりちゃしゃまがうまれるのじぇ!! まりちゃしゃまのたんじょうに!だいちが!うみが!おしょらが!ふるえているのじぇぇぇぇぇぇ!!!!」 ついに誕生の時がきました。ミチミチと産道が音をたて震えています。 産道からとてつもなくゆっくりしていて、かつ自信に満ち溢れたまりちゃの笑顔が見えました。 「しぇかいのみんにゃまっちぇちぇねぇぇぇぇぇ!!!ついにまりちゃしゃまがうまれるよ!! きょれからまりちゃしゃまのでんしぇちゅがいま!!まくをあけるんだじぇ!!!」 ポーンッッ 「おしょらをとんでるみちゃい!」 ついにまりちゃが誕生しました。産道から解き放たれ、虹のように軌跡を描きながら飛んでいきます。 飛んでいる間、まりちゃの顔は晴れ渡るようなゆっくりした顔でいました。 この世に生を受け、自らに委ねられた宿命をうけいれた。覚悟を決め、全世界の者達に祝福、そして期待されている そのような顔でした。 「ゆべぇ゛ぇぇ゛ぇ゛ぇ!!」 しかし着地したのは冷たい固い床の上、着地した際の衝撃が脆い赤ゆの体に伝わります。 「ゆ゛ぎ゛ゃぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁぁ!!いたいんだじぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!! ゆ゛・・?きょーろきょーろするよ!!」 痛さに悶絶しているのもつかの間、着地した床は坂になっておりまりちゃは重力に従って転がっていきます。 そして少しの間転がった後、足場がなくなり 「おしょらを・・・ゆぎゃぁぁぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁぁ!!!」 浮遊感がまりちゃの体を襲った後、その下にあった穴に吸い込まれまりちゃの体を切り刻んでいきます。 「もっ・・・ちょ・・ゆ゛っぐ・・べぇ゛っ」 まりちゃが生まれたのは・・・そう加工所。ゆっくりをゆっくりさせない場所である。 さらに言うと、加工所の中でも食料部門の場所である。 そこで行われる過程は単純明快。母体となるゆっくりに精子餡を注入。後は生まれてくる子供を文字通り「加工」それだけである。 尚、加工の際ゆっくりは苦しむほど餡子が甘くなるのでさまざまな加工方法もあるが ここで生産される餡子は甘すぎないように予め設定して作られているため、たいして苦しみを感じずにまりちゃは加工されたのだ その光景は毎日毎日、数え切れないほど繰り返し行われている作業の一つにしか過ぎない。 結局、まりちゃは祝福なんてされていなかった。母体となるまりさは度重なる出産とその後の光景を見ているせいで 子供に対する配慮も、もうなかった。まりちゃは祝福どころか誰にもその存在を知られる事なく その短いゆん生を餡子の塊となって終えた。
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ダークパッセージ(だーくぱっせーじ) 概要 ラタトスクの騎士に登場した籠手系の腕防具。 登場作品 + 目次 ラタトスクの騎士 関連リンク関連品 ネタ ラタトスクの騎士 黒鉄と昆吾鉄で作成された篭手。悪魔の手を模している エミル用の腕防具の一種。 物理防御力+15、術防御力+9でクリティカル2と物理攻撃上昇2のスキルを持つ。 合成で作成できる。 分類 腕防具 (篭手) 装備者 エミル 防御 15 術防 9 買値 - 売値 765 スキル クリティカル2・物理攻撃上昇2 入手方法 合 ダークガントレット ×1デーモンの翼 ×1デーモンの角 ×1ダマスカス ×22903ガルド ▲ 関連リンク 関連品 ダークガントレット ▲ ネタ ダークパッセージ(英:dark passage)とは、「暗い通路」という意味。 ▲
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※ゆっくりいじめSSですが虐待成分極薄です、描写がほぼ無い;; ゆっくりではなく人間がメインだったりします。それでもよろしければお読みください。 染物 数年前、ここ幻想郷にゆっくりなるしゃべる饅頭のようなものが現れた。 動物か植物か、あるいは生物かすら怪しいそんな奇妙な存在。 人間はそんな彼女達を最初は疑問に、あるいは恐怖に感じていたが今ではそんなこともなくなってしまった。 あるものは農業や日々の作業を手伝い、人間と友好的な関係を築いた。 あるものは人間の家や田畑を襲撃し、そのため人間に駆逐されるような敵対関係を築いた。 あるものは食料や労働力を目的とし捕獲され、一方的な搾取を行われる支配関係を築いた。 その形は様々であるがゆっくり達は人間社会に浸透してゆき、その結果人々の生活は概ね豊かになっていった。 これは、そんな彼らと正面から向き合うある真摯な1人の男の物語である・・・ 「実録、ゆっくりにみる! ~ある伝統工芸者の挑戦~」 第2回 染物職人 染物職人の朝は早い。 日の出よりも早く床を発ち、黎明の空気を体全体で浴びる男が一人。 彼は「尾二山 猛」(ひじやま たける)さん、62歳。 彼の職業は染物職人、様々な繊維や生地に色を吹き込むことを生業にしている。 「まずは朝の空気を吸う、これが基本やな。これでその日の温度や湿度なんかを感じるんよ。」 温度計や湿度計、そんなもんよりワシの方が正確だ。 尾二山さんはそう言うと、いたずら小僧のようにニヤリと笑った。 染物と言うのは様々な素材から色素を抽出し、それで布や糸を染める技法である。 方法は様々で、単純に色を移すだけのものから、着物に一枚の名画を描きあげるまで用途は広い。 あらゆる染料、染色法を組み合わせることにより様々な効果を生み出すのだ。 そしてこの尾二山さん、ゆっくりを原料に使うという変わり染めを行っているのだ。 「ゆっくり染めは『二の三』て言うてな、染料を取る『部位』と染色の『目的』が3つずつあるんよ。」 二の三、どうやらそれがゆっくり染めの基礎らしい。 「まずは部位の三な。1つめはゆっくりの飾り、2つめが髪、3つめが餡。ここでの餡てのは餡子だけでなく中身全般を指すからな。 ほんで次が目的の三。1つめは装飾、2つめが忌避、3つめが誘引だわな。主にこれらの組み合わせで作るんよ。 まぁ聞くより見たほうが解りよいだろ。ほな作るん見に行こか。」 私達は工房へと向かった。 「まず染色液から見よか。これはまずゆっくりから飾りと髪を取るんや。」 そこでは多種多様なゆっくり達が次々とハゲ饅頭にされていた。次々と生み出されるハゲ饅頭の恨み言でなんとも賑やかだ。 「こん時、ハゲ散らかしたゆっくりを種別ごとに分けんと解らなくなるから注意な。ほんで饅頭は使う直前まで生かしとく。 これはストレスを溜めたほうがええ色が出るからな。必要だったら痛めつけることもある。」 なるほど、同じ材料でも扱い次第で出来上がりが違ってくるらしい。そこを見極めるのも職人の技と言ったところか。 「ほないっちょこ作りましょか。今回は紫色の染料をつくろうか。まずぱちゅりーの髪を5、ゆゆこの髪を2いれるな。 次にゆかりんの帽子を3、そして最後にまりさの餡を1いれると。少し黒を入れることで全体が引き締まるんな。 まりさ種は腹黒いから深みのあるええ色が出るんよ。」(※単位は匹です) そして禿げたまりさをおもむろに掴むと、「今回は深みを出そうか」そういって両目を抉りはじめた。 「ゆっがあああぁぁぁぁぁぁぁああっぁぁぁぁあぁ!!!??」 一気に抉らずじっくりくり抜いていく、その間もまりさは声をあげ苦痛を訴えている。 「で、たっぷり時間をかけて絞っていくと。」 「おぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ!!!!!」 目玉をくり抜き終えると、尾二山さんはまりさを揉みしごきはじめた。指先が食い込む度に空洞となった目から餡が飛び出す。 このようにほぐしながら取り出すのがコツなのだそうだ。その後まりさは30分ゆっくりし、ようやく死ぬことができた。 そしてそれらを煮込むこと十数分、釜の中には固形物は見えなくなっていた。 「元が饅頭やからね、溶けるのも早いんよ。で、これを濾して完成と。」 そうして出来上がった液体は赤黒く、まるで血の様な色をしていた。 あまりに想像していたものと掛離れていたことから呆気に取られていると 「まぁ見とれって・・・・・ほれ。」 尾二山さんが木綿切れをさっと通すと、それは透き通った美しい紫に染まっていた。 「染料は見た目が濃いになるからな、こうするとよう解るやろ。」 なるほど、実際に染めてみて初めてその美しさが見えてくるわけか。 そのように私たちが感心していると 「なぁ、ちっとこれの匂い嗅いでみ?」 そういって切れを渡してきた。どういうことかと嗅いでみると 「「!!!!!」」 「どや、なかなかええ香りするやろ。」 なんとも爽やかな紫蘇の香りが鼻腔をくすぐったのだ。よくよく嗅ぐとほんのりとした甘さも含まれており、それにより紫蘇本来の鋭さが より生かされていることがわかる。尾二山さん曰く、まりぱちぇはジャスティスなのだそうだ。それくらい相性がいいのだろう。 「見た目だけでなく匂いを楽しめるんも染物のおもしろいとこやな。普通の草木染でも香りは残るんやけど、ことゆっくり染めに関しては おもしろい香りが多い。匂い自身も長持ちするしな。これを利用してふらんやれみりゃを用いることによって、ゆっくりの嫌う匂いを作 り出し、無闇に寄せ付けんようにすることも出来るんや。これは畑を囲む縄や、玄関マットだっったか?何やあのハイカラなんに使うた りするこが多いな。」 なるほど、これが目的の1の装飾と2の忌避であるわけか。すると残す3つめは? 「ああ、それは匂いが移らんように別のとこでやってます。」 そういって私達は次の部屋へと案内された。 「ゆがああああああぁぁぁぁあ!!! ごべんなざいいいいいぃぃぃ!!!」 「もう揺るじでえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ひゃっはああぁぁぁぁぁ!! たまんねえええぇぇぇぇ!!! 毎日がお祭りじゃああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 そこには大量のゆっくりと数人の男がいた。 ゆっくり達は総じてボロボロで今にも力尽きんばかり、一方男達は文字通り有頂天、とろけんばかりのヘヴン状態である。 男達は肉体的、精神的にゆっくり達を己の手業や道具、あるいは暴言などあらゆる手練手管を用い虐め抜いていた。 「おー。皆ようやっとるのう。」 「「先生、おはようございます!!」」 尾二山さんを先生と呼ぶこの男達は一体? そう思いあぐねていると、ふと男の1人が語りはじめた。 「こんにちは、記者さんですね?私達はここで誘引用染料を仕込んでいます虐待お兄さんです。」 仕込み・・・?どうにもあの光景が染物へと繋がらない。そこで尾二山さんが口を開いた。 「今から誘引用の染物についての説明するんで、それ聞いてもらったらこの作業の意味がようわかると思います。 まず誘引やけど、これは虫なんかに見られるメスがオスを呼ぶためのホルモンやとか、あるいは光に集まる性質なんかが有名やね。 そんで、ゆっくりにおける最も強力な誘引作用を持つものは容姿の良い美ゆっくりでも、おいしい食べ物でもないんよ。 その正体ってのは死んだ仲間の飾りなんやね。それもうんと苦しんで死んだ、恨み辛みの詰まったものほど強力や。 そこで、ここでは虐待お兄さん達に極限までゆっくりを痛めつけてもろて、それから染料つくっとるんですよ。」 ここまで話してお兄さん 「私達は元々イタズラにゆっくりを虐待して回ってたんですが、ある時先生に出会いましてその才能を生かさないかと声をかけていただき ましてね。それまでは虐待と言うと世間の認識も厳しいことがありまして、まともに見られたことなんてなかったんですよ。ですが先生 は私達をそんなの一切ぬきに正面から見つめて評価してくださったんですよ。」 なるほど、そんな理由があるとは露知らず何という失礼をしてしまったのか。私達は自身の行いに恥ずかしくなり精一杯詫びた。 「いえいえ、無理もないことですから。私も今は仕込みの虐待しかできませんが、いつかは先生のように一人で作品を仕上げるまでになっ て、少しでも世間に我々虐待お兄さん達が理解されるようにがんばっていきますよ!!」 そういって笑うお兄さんの目は熱く輝いていた。私達は再度謝罪し、このことを記事で世の人々に伝えることを約束した。 「ほな纏まったところで実際に染めていきましょか。まず特製の釜を火にかけるんですが、この釜からもう違うんよ。」 そう言われて見た釜は先ほどの部屋のものとは全く違うものであった。 「ぅぅ・・・ぅぅ・・・」 何と釜の正体は特大サイズのゆっくりだったのだ! 「でかいゆっくりの中身を死なん程度に抜いて、外皮を特殊なこんにゃく液で固めたもんや。漆なんかも試してみたけど意外とこんにゃく が一番しっくり来てな。この釜を使うことで込められる怨嗟がより強力なもんになるんよな。そんでここにさっき用意しといたゆっくり 達を入れて、なかなか死なんように加熱していくと。で、流石にそのうち力尽きるんで全部がそうなったらここで初めて水いれるんやな 。後はこいつを濾して完成や。これで染めた布を球状のもんに着けとくだけでおもろいようにゆっくりが集まるんや。罠なんかを使うて 一網打尽にする時や、ドスサイズのを討伐する時に矢にくくって打ち込んで混乱させたり、主に討伐に用いられるな。死んだゆっくりの 飾りをそのまま使うてもこの効果はある、けどここまで凝縮したこれの威力は半端でない。染めた物の強度に依存するから手荒く扱う ても平気やし、雨なんかにも強いしな。」 そうしてしばらく、この部屋が隔離されているのは他の布に匂いが移らんためだ、卸先は主に加工場であるなどの講義が続いた。 そして夕刻 「これで今日の仕事は終いや、長いことおつかれさんな!」 笑いながら尾二山さんは労いの言葉をかけてくれた。 「染物ってのは不思議なもんでな、材料や方法もさることながら作り手が変わってもガラッとさまを変えてまう。 自慢やないけどな、ワシのつくる染物はワシにしか作れんのよ。もちろんさっきのお兄さん達も、あいつらだけの染物持っとる。 もっともワシのがまだまだ上やけどな。まぁそれはともかく、こんなワシの作るもんでも喜んでくれる人がおるわけよ。 その人達に応えるためにも、ワシはまだまだこの仕事を続けていくんよ。ゆっくりて言うおもろい素材も謎が多いしな。 つまり、何が言いたいかって言うと何か夢中になれるもんを見つけて欲しいんよ。もちろん染物で無くてもいい。 何かに夢中になれる、ひた向きになれるってのは幸せなことやからな。そんで、もし染物に興味がわいたなら内に来たらええ。 いつでも誰でも歓迎したるからな。それだけや、長々臭いこと言うてすまんのぉ。」 そう言葉を紡ぐ尾二山さん照れた様子ながらも、その瞳はどこまでも真っ直ぐであった。 最後に私達は握手を交わした。尾二山さんの手は燃えるように熱く、そして力強かった。 今日も一人、己とまっすぐに向き合う男が釜へと向かう。 自身の情熱のため、そしてそんな彼を慕うもの達のために尾二山さんは挑戦し続ける。 染物職人の朝は早い。 終われ 作者・ムクドリ( ゚д゚ )の人 今までに書いちゃったの ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ みかん キャベツ 和三盆 みかん修正版(温州蜜柑) 水虫 水虫(治療編) このSSに感想を付ける